◇2413. 目覚ましモード ページ4
オルト.
とりあえず、兄さんのスマホにリンクして、自分の体をバーチャルとして立体化してみよう。
スマホの画面を突き抜け、兄さんの姿を探す。
オルト「兄さん！ 無事！？」
ベッドの上で眠っている兄さんを見つけ、呼びかける。
音を感知させる聴覚機能に、兄さんの規則正しい寝息が入ってくる。
オルト〈ああ、良かった！ どこも怪我はしてなさそう〉
ホッ、と一安心。
ディアソムニアの外にまでマレウス・ドラコニアさんの魔法の影響が届かなかったのかな？
それもそうだよね。
どの寮も学園内の施設ではあるけれど、同じ空間にあるわけじゃないもの。 魔法が空間を飛び越えるなんてそんなこと、あり得ないもの。
……にしても兄さん、起きないな。
イデア「すー……すー……」
オルト〈気持ちよさそうに寝ているのを起こすのはしのびないけど……今は緊急事態！〉
まずは無線のスピーカーに接続して……っと。
オルト〈兄さん！ 大変なことが起きたんだ。 起きて！〉
……起きない。
オルト〈もう！ 熟睡してる場合じゃないってば！
にーいーさーん！〉
スピーカーも最大音量に設定し、もう部屋の外まで僕の声が響いているんじゃないかと思うくらいの大声で兄さんを呼びかける。
けれど兄さんは起きない。
おかしいな。ミュートには……なってない。
オルト「兄さん起きてよ兄さん！ おーきーろー！ というか、こんな時間から寝てたら兄さん絶対変な時間に起きるでしょ！ それで、登校時間になって、��やっぱ眠いから今日は授業いいや��とか言い出すんでしょ！」
明日の３年生の授業には必須科目があったはず。
出ないと進級にも卒業にも響いちゃうよ。
それでも起きない。
いや、おかしいでしょ。
オルト「よーし。こうなったら……」
それから僕は可能な限りありとあらゆる方法で兄さんを起こすことに専念した。
声がダメなら、力尽くで。
幸い、兄さんの部屋には僕のスペアの機体がある。それにデータを移して、動かそうとはしてみたけれど、どれも魔導回路がやられててぴくりとも動かせない。
泣きそうになった。
魔導を使用していない純粋な電化製品は動かせたから、部屋にあるスピーカーから大音量で、兄さんの好きなアイドルユニット��崖っぷちもいらす��。
通称��がけも��の曲を流したり、ロボット掃除機を動かしたりしてみたけど……。
オルト「どれも一切効果ナシ！」
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冬雪(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます。こういうコメントが自分の励みになり、続けることができています。応援、ただ嬉しいです。更新頻度が落ちていますが頑張ります。 (4月21日 21時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
もも - コメント失礼させていただきます。こんな長編は初めて見たので更新がこんなに長く続けられることに驚いてます！天才じゃんと驚きました！1から読んでみます！応援させてください！この作品が楽しみです！ (4月21日 13時) (レス) @page8 id: 9438123b46 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 72さん» コメントありがとうございます。励みになります。頑張ります (2月13日 21時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
72 - やっと追いつけました！！最初のお話からなにこれすご。えっ天才じゃんと思いながら読んでいます。こんなに長く続編があると私としては凄く楽しみになっています。これからも大変かもしれませんが頑張ってください。 (2月13日 15時) (レス) @page22 id: 3801a7866d (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - ゆきっきさん» コメントありがとうございます。オリキャラに解釈一致はとてもよかったです (12月31日 6時) (レス) @page13 id: ff98c35051 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2023年11月13日 0時
