◇2439. おはよう ページ30
Ｎｏ ｓａｉｄ.
＿＿＿＿＿４８時間後
誰もいない��S.T.Y.X.��管制室にて、電子音が鳴る。
〈テスト用通信衛星より、ORTHOの構成データの受信を完了しました。 プログラムの再構築を開始します。
４８％……８５％……完了〉
システム音声がそうアナウンスすると、管制室の中央で電子が人の形を成していく。
電子は��オルト・シュラウド��に構築させると、彼はその目を開き、大きく身体を伸ばした。
オルト〈うぅぅ〜ん！
やっっっと戻ってこれた！ まだデータの配列がバラバラになってる感じするよ〉
オルト・シュラウドは徹夜明けしたイデア・シュラウドの真似をするように、腕を伸ばしたり、鳴らない首を揺らす。
現在時刻は早朝の５時。
オルト〈あれから賢者の島はどうなったのだろう？
兄さんは……〉
彼はこの約２日間その時が来るまでずっと電子の海の中にいた。 眠っていた。
そのため、彼は外の状況がどうなっているのか把握はしていない。
彼方へと思いを馳せていると、不意に目下で何かがもぞり、と動いた。
「…………戻ったのか、オルト」
誰もいない、かのように見えた管制室には誰かがいたのだ。
オルト〈うわっ、父さん！ びっくりした！
オペレーターの机の下から這い出して……そんなところで何してたの？〉
「作業が終わらなくて、本部に泊まり込んでいた。
これから私は、輸送機に乗って黎明の国に立てられた特設災害対策本部へ向かうところだ」
ヘルメットの男はヘルメットを被り直し、覚束ない足取りでオルト・シュラウドの正面にある椅子にどかりと座る。
オルト〈僕がデータを転送してる４８時間、状況に変化は？〉
「��S.T.Y.X.��、魔法機動隊……それから、茨の谷の王室の助力を得て、マレウス・ドラコニアが作り出したエネルギーフィールドを突破しようと試みた。 が……。
物理・魔法攻撃共に一切通用しない。
人間も妖精も、近づけば表層を取り巻く茨によって絡め取られ、エネルギーフィールド内に引きずり込まれてしまう」
状況は予想はしていたが、良くはないものだった。
「現在は領域外周を我々の魔法障壁で囲み、侵食を食い止めてはいるが……完全に抑え込むことはできておらず、領域は今なお拡大し続けている。
賢者の島は他の大陸と距離があるから、甚大な被害は免れているものの……時間の問題だな」
.
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冬雪(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます。こういうコメントが自分の励みになり、続けることができています。応援、ただ嬉しいです。更新頻度が落ちていますが頑張ります。 (4月21日 21時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
もも - コメント失礼させていただきます。こんな長編は初めて見たので更新がこんなに長く続けられることに驚いてます！天才じゃんと驚きました！1から読んでみます！応援させてください！この作品が楽しみです！ (4月21日 13時) (レス) @page8 id: 9438123b46 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 72さん» コメントありがとうございます。励みになります。頑張ります (2月13日 21時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
72 - やっと追いつけました！！最初のお話からなにこれすご。えっ天才じゃんと思いながら読んでいます。こんなに長く続編があると私としては凄く楽しみになっています。これからも大変かもしれませんが頑張ってください。 (2月13日 15時) (レス) @page22 id: 3801a7866d (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - ゆきっきさん» コメントありがとうございます。オリキャラに解釈一致はとてもよかったです (12月31日 6時) (レス) @page13 id: ff98c35051 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2023年11月13日 0時
