◇2438. あの人なら、そうした ページ29
Ｎｏ ｓａｉｄ.
オルト〈んっ、あれぇー？ なんだか電波の調子が……あ〜、衛星が惑星の影に入っちゃう！〉
「あっ！？ こら、オルくん！？
話はまだ終わってないよ！」
��オルト・シュラウド��すっとぼけを覚えた。
オルト〈これから僕の構成データを１度バラバラに分解して、��S.T.Y.X.��に送る。
しばらく通信できなくなるけど……そっちに帰ったときなにも準備してくれてなかったら、��ケルベロス��と一緒に嘆きの島全体のスプリンクラーを止まらなくしてやるから〉
��オルト・シュラウド��の脅しに、聞いていた��S.T.Y.X.��の所員は顔を青ざめ、短い悲鳴を出す。
オルト〈…………立ち止まれないんだよ、母さん〉
「！」
オルト・シュラウドは先程の企むような悪い笑みとは打って変わり、真剣な表情して、ヘルメットの女を、その場に居た��S.T.Y.X.��所員全員に諭すように、そう言った。
オルト〈焦ってない……っていえば嘘になる。
動きたくて、仕方がない。 誰かのために、なんとかしてあげたい！〉
「オルくん……」
これはＡＩの考えなんかじゃない。
ＡＩがこんなリスクだらけの策を算出するわけない。
これは��ORTHO��の��心��だ。
オルト「(兄さんが世界を敵に回したとしても��オルト��を救いに行ったように。
Aさんとイヴさんが傷だらけになってもグリムさんを迎えに行ったように)」
��大切な存在��が、そこにいるなら、我慢なんてしていられない。
これがきっと、��バカ��になるってことだ。
オルト〈期待してるからね。じゃあ、またね！〉
ヘルメットの男の「待ちなさい、オルト！」という静止の声も聞かず、オルト・シュラウドはその姿を１度消す。
「オルくん！ んもう！
戻ってきたら覚えてなさい！」
「音声通信遮断。通信衛星よりORTHOの構成データのダウンロードを開始しました。 ダウンロード完了予定時間は……４８時間後です」
「４８時間……か」
ヘルメットの男は「どうする技術部主任……」と、ヘルメットの女を呼ぶが、返答がない。
「あれ、主任は？」
「主任なら、すでに退室されました」
「技術開発部所属の全スタッフに、第４ミーティングルームへの招集命令がかかっています」
所員からそれを聞けば、ヘルメットの男は頭を抱え、溜息を吐いた。
「これだから天才ってやつは」
「では……凡人にもやれることから着手するとしよう」
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冬雪(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます。こういうコメントが自分の励みになり、続けることができています。応援、ただ嬉しいです。更新頻度が落ちていますが頑張ります。 (4月21日 21時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
もも - コメント失礼させていただきます。こんな長編は初めて見たので更新がこんなに長く続けられることに驚いてます！天才じゃんと驚きました！1から読んでみます！応援させてください！この作品が楽しみです！ (4月21日 13時) (レス) @page8 id: 9438123b46 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 72さん» コメントありがとうございます。励みになります。頑張ります (2月13日 21時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
72 - やっと追いつけました！！最初のお話からなにこれすご。えっ天才じゃんと思いながら読んでいます。こんなに長く続編があると私としては凄く楽しみになっています。これからも大変かもしれませんが頑張ってください。 (2月13日 15時) (レス) @page22 id: 3801a7866d (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - ゆきっきさん» コメントありがとうございます。オリキャラに解釈一致はとてもよかったです (12月31日 6時) (レス) @page13 id: ff98c35051 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2023年11月13日 0時
