◇2436. 人間と妖精 ページ27
Nｏ ｓａｉｄ.
「火や水などの元素を司る妖精なんかが、その代表例だけど……もしマレウスも、その性質を持っていたら？」
「魔力切れによる術の解除は見込めず、このまま魔法領域は拡大し続けるということか。 そうなれば黎明の国はおろか、全世界の領域支配が及ぶ可能性も……」
オルト〈まさか……
マレウスさんはそのつもりで少しずつ領域を広げ続けている……とか？〉
所詮は人間と妖精。
そもそも考え方が違うのだ。
人間にとっての魔力は限りがある。
だから人間は自身の魔力が尽きないよう、��調整��をしている。
妖精は特別だ。
もともと魔法に精通した種族が��魔力を調整しよう��なんて考えを持ち合わせている者は殆どいないだろう。
各々の魔力が高いのと、自然から魔力を供給できるという機関が成立しているのであれば、妖精は魔法を半永久的に使用し続けることができるということになるだろう。
手に負えない相手が敵になっていることに、少しばかりの絶望を、彼らは味わうことになる。
「情報が少なさすぎる。
……茨の谷に連絡をとり、マレウス・ドラコニアに関する情報提供を求めましょう」
「先代当主アイドネ・シュラウドも、かの谷との交流には苦労としたと聞く。
だが……やってみよう。
同時に、我々も独自に島民救助の策を講じなくては。ただ返事を待ってはいられない」
「エネルギーフィールド内の状況把握、それから強制解呪方法の解明が最優先ね」
「しかし、魔法領域内はすべてがマレウスの支配下なんだろう？ 現状の装備では、カローンを内部に送り込むことすら不可能だ」
「だったら急いであのエネルギーフィールドを突破できる装備を作るっきゃないでしょう！」
ヘルメットの女はそう意気込むが、ヘルメットの男は慎重派だった。
「しかし、装備が整ったとしても……領域内では何が起きるかわからない。 現行のパワードアーマーに搭載されているＡＩでは、臨機応変な状況判断は難しい。 有用な解析データを持ち帰れるかどうか……」
「かといって、有人操縦で領域内に突入するのは危険すぎる。 ＡＩエンジニアに改良を頼んではみるけど……ああ、こんなときにお兄ちゃんがいてくれればな〜！」
��お兄ちゃん��……もといイデア・シュラウドは現在爆睡中。
彼女の嘆きは届かない。
しかし、その代わりに��彼��はその嘆きを受け入れた。
オルト〈その調査、僕に行かせて〉
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冬雪(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます。こういうコメントが自分の励みになり、続けることができています。応援、ただ嬉しいです。更新頻度が落ちていますが頑張ります。 (4月21日 21時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
もも - コメント失礼させていただきます。こんな長編は初めて見たので更新がこんなに長く続けられることに驚いてます！天才じゃんと驚きました！1から読んでみます！応援させてください！この作品が楽しみです！ (4月21日 13時) (レス) @page8 id: 9438123b46 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 72さん» コメントありがとうございます。励みになります。頑張ります (2月13日 21時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
72 - やっと追いつけました！！最初のお話からなにこれすご。えっ天才じゃんと思いながら読んでいます。こんなに長く続編があると私としては凄く楽しみになっています。これからも大変かもしれませんが頑張ってください。 (2月13日 15時) (レス) @page22 id: 3801a7866d (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - ゆきっきさん» コメントありがとうございます。オリキャラに解釈一致はとてもよかったです (12月31日 6時) (レス) @page13 id: ff98c35051 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2023年11月13日 0時
