◇2432. たとえこれが最後だとしても、 ページ23
オルト.
謎の攻撃魔法が僕に直撃した。
オルト〈………………ん、……あ、あれ？〉
けれどなんともなくて。
目の前に展開された画面を見れば、
��データの転送 １００％��と、ダウンロードが成功していた。
オルト〈う、嘘……なんで…………？〉
��僕��は、消えていない。
こんな事って、あり得るの？
こんな、奇跡みたいな事って。
＿＿＿「なら、僕を頼りなよ」
オルト〈＿＿＿〉
不意に、エデン・ノースカノンさんの声が僕の中で再生された。
＿＿＿エデン「大人は子供に頼っていいんだよ。
子供は大人に頼って、大人は子供に託すからね」
＿＿＿オルト〈…………でも〉
＿＿＿エデン「守ってやりたいんだ」
オルト〈もしかして本当に、守ってくれたの、エデンさん…………？〉
振り返ってもそこには誰もいない。
オルト〈…………ありがとう、エデンさん〉
僕は再び電子の海へと潜った。
.
.
Ｎｏ ｓａｉｄ.
エデン「…………ふう。
手応えはあったから、なんとかなったかな」
エデン・ノースカノンは杖を下ろす。
そして彼は気付く。
自身の身体が徐々に光の泡となって消えていっているということに。
エデン「……そろそろ時間か。 あの子のもとへ、帰ってやらないと。
まあ、僕としては満足だよ。 久しぶりにこっちの世界に帰って来れたし。 ……まあ、生憎のブロット模様だけれど」
エデン・ノースカノンは寂しそうな笑みを浮かべている。
彼の目線の先には、ナイトレイブンカレッジの本舎があった。
エデン「……A。イヴ。
此処での暮らしは息苦しくなかったかな。
友達は出来たのかな。
好きになれた事はあるのかな」
彼は彼女達を想う。
エデン「僕、君達に何もしてやれなかったから……きっと、僕のことを恨んでいるんだろうね」
何１つ、出来やしなかった。
辛い思いばかりさせて、泣かせてばかりで、最期に笑顔をも見れずに、僕は…………。
エデン「…………親父殿」
エデン・ノースカノンは踵を返す。
エデン「僕も結局、アイツらと同じなのかもしれない。貴方にも重い荷を背負わせているのだから。 …………たとえ、罵倒されるとしても、殴られるとしても、１つだけ叶うのなら」
エデン・ノースカノンはその言葉を最後に、光の泡となって、何処かへと、その姿を消した。
エデン「もう１度だけ、会いたかったな」
.
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冬雪(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます。こういうコメントが自分の励みになり、続けることができています。応援、ただ嬉しいです。更新頻度が落ちていますが頑張ります。 (4月21日 21時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
もも - コメント失礼させていただきます。こんな長編は初めて見たので更新がこんなに長く続けられることに驚いてます！天才じゃんと驚きました！1から読んでみます！応援させてください！この作品が楽しみです！ (4月21日 13時) (レス) @page8 id: 9438123b46 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 72さん» コメントありがとうございます。励みになります。頑張ります (2月13日 21時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
72 - やっと追いつけました！！最初のお話からなにこれすご。えっ天才じゃんと思いながら読んでいます。こんなに長く続編があると私としては凄く楽しみになっています。これからも大変かもしれませんが頑張ってください。 (2月13日 15時) (レス) @page22 id: 3801a7866d (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - ゆきっきさん» コメントありがとうございます。オリキャラに解釈一致はとてもよかったです (12月31日 6時) (レス) @page13 id: ff98c35051 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2023年11月13日 0時
