◇2426. 宇宙へ！ ページ17
オルト.
エデン「遅い？」
オルト〈遅い！めちゃくちゃ遅い！
スマホの４G回線と比べても速度が１０分の１程度しか出ない〉
兄さんから、��あくまでテスト用だから、実用的じゃない��とは聞いていたけど、それにしたって遅すぎ！
こんなのADSL以下じゃん！！
僕、生まれてから１度も経験したことないよ、こんな遅い回線！
しかも使える通信衛星の数がすごく少ないから、繋がるのは１日たった数時間。
今はかろうじて繋がってるけど、いつ切れるかわからない。
オルト「(まいったな……。
僕のデータ、これ以上ないくらい膨大なのに)」
運良くデータを全て通信衛星にアップロードできたとして、��S.T.Y.X.��の専用ゲートウェイまで辿り着けるかな？
もし、宇宙に取り残されたら……
エデン「……何か心配事？」
オルト〈心配っていうか…………〉
なんだろう、��これ��。
エデン「不安？」
エデン・ノースカノンさんが僕の顔を覗き込む。
＿＿＿そっか、これが不安か。
オルト〈…………うん〉
エデン「そっか」
オルト〈なんでわかったの？〉
エデン「んー。 不安そうにしてたから」
エデン・ノースカノンさんは優しく微笑んだ。
その表情が本当にAさんとイヴさんにそっくりで。
エデン「わかった。 なら、僕を頼りなよ」
オルト〈え……〉
エデン「大人は子供に頼っていいんだよ。
子供は大人に頼って、大人は子供に託すからね」
オルト〈…………でも〉
エデン「守ってやりたいんだ」
エデン・ノースカノンさんは、そう呟いた。
踵を返し、２歩、３歩と進んで振り返る。
大丈夫だよ、と。
彼は言った。
こんな不安要素たっぷりの状況で、絶対的な自信を持っている彼を僕は信じるしか、道はないのかな。
他に方法なんて、ない。
これしか道はない。
今、電波に乗って魔法障壁を抜けて島の外に出られるのは、AIである僕だけだ。
僕にしかできないことなんだ。
オルト「(僕が、行かなきゃ)」
画面越しに、僕は兄さんの方を見た。
エデン・ノースカノンさんがあんなに騒いでも、ぐっすり眠っている。 今頃、どんな夢を見ているのだろう。
オルト〈僕、行ってくるよ兄さん〉
これも兄さんが残してくれた��道��だから。
ありがとう。
たとえそんなつもりでなくても、兄さんのおかげで僕は頑張れるよ。
それに１人じゃないから。
さあ、行こう
オルト〈＿＿＿宇宙へ！〉
.
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冬雪(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます。こういうコメントが自分の励みになり、続けることができています。応援、ただ嬉しいです。更新頻度が落ちていますが頑張ります。 (4月21日 21時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
もも - コメント失礼させていただきます。こんな長編は初めて見たので更新がこんなに長く続けられることに驚いてます！天才じゃんと驚きました！1から読んでみます！応援させてください！この作品が楽しみです！ (4月21日 13時) (レス) @page8 id: 9438123b46 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 72さん» コメントありがとうございます。励みになります。頑張ります (2月13日 21時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
72 - やっと追いつけました！！最初のお話からなにこれすご。えっ天才じゃんと思いながら読んでいます。こんなに長く続編があると私としては凄く楽しみになっています。これからも大変かもしれませんが頑張ってください。 (2月13日 15時) (レス) @page22 id: 3801a7866d (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - ゆきっきさん» コメントありがとうございます。オリキャラに解釈一致はとてもよかったです (12月31日 6時) (レス) @page13 id: ff98c35051 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2023年11月13日 0時
