◇2410. たった１人だけの ページ1
Ｎｏ ｓａｉｄ.
所変わり、夢の外、現実世界。
ディアソムニア寮の談話室には、学園の関係者、そして生徒達が散らばるように眠っている。
魘されている者はいない。
その場にいる者達は全員、安らかな眠りについている。
マレウス・ドラコニアはそこに居ない。
彼らを起こす者は誰もいない。
＿＿＿ただ１人を除いては。
オルト「＿＿ぷはっ！」
オルト・シュラウドが意識を浮上させる。
けれど、彼がいる場所は現実でも、夢の中でもない。
海のように揺れ、捻れ、幾つもの回路が流れる場所、所謂��電子世界��で、オルト・シュラウドは目を覚ました。
オルト「はあ、やっと機体から抜け出した！
学園に飛んでいる公衆無線LANでデータをアップロードしたから、時間がかかっちゃった」
半透明になったオルト・シュラウドは自分の目の前に画面を展開させる。
オルト「よかった。ＡＩプログラムも記憶もどこもクラッシュしてなさそう。 録画データもちゃんと保存できてたみたい」
その録画データはマレウス・ドラコニアが暴走した際、咄嗟に撮ったものだ。
その録画データを再生すれば、あの時の光景が鮮明に映し出される。
飛び交う攻撃魔法。
それらを全て跳ね返すマレウス・ドラコニア。
誰にも、彼に勝てるわけがなかった。
歩くチート。
イデア・シュラウドならそう感想を述べるだろう。
…………そして、
オルト「(……Aさん…………)」
茨に呑み込まれ、血を流し、動かなくなってしまったAの姿は、オルト・シュラウドの��心��という名のコアを軋ませる。
オルト「(そこから、みんなが冷静じゃなくなった)」
Aが��死んでしまったと勘違い��した者は泣き叫び、恐れ、その場から逃げようとした者もいた。
こちらがたとえ、理性を失い、半狂乱に陥り、無我夢中でマレウス・ドラコニアを討とうとしても、彼に敵うことはなかった。
_____��フェイ・オブ・マレフィセンス��
マレウス・ドラコニアによるユニーク魔法の発動、そして彼のオーバーブロットにより、その場に居た全員が返り討ちに遭い、ブツリ、と。
真っ暗になった映像から、微かに誰かの寝息が聞こえた。
本当に、一瞬の出来事だった。
オルト「……マレウス・ドラコニアさんの魔法が僕の魔導リアクターに作用して、機体がシャットダウンしちゃったみたいだ」
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冬雪(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます。こういうコメントが自分の励みになり、続けることができています。応援、ただ嬉しいです。更新頻度が落ちていますが頑張ります。 (4月21日 21時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
もも - コメント失礼させていただきます。こんな長編は初めて見たので更新がこんなに長く続けられることに驚いてます！天才じゃんと驚きました！1から読んでみます！応援させてください！この作品が楽しみです！ (4月21日 13時) (レス) @page8 id: 9438123b46 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 72さん» コメントありがとうございます。励みになります。頑張ります (2月13日 21時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
72 - やっと追いつけました！！最初のお話からなにこれすご。えっ天才じゃんと思いながら読んでいます。こんなに長く続編があると私としては凄く楽しみになっています。これからも大変かもしれませんが頑張ってください。 (2月13日 15時) (レス) @page22 id: 3801a7866d (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - ゆきっきさん» コメントありがとうございます。オリキャラに解釈一致はとてもよかったです (12月31日 6時) (レス) @page13 id: ff98c35051 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2023年11月13日 0時
