◇2363. スカラビア ページ16
Ｎｏ ｓａｉｄ.
カリム「よう、リリア！ 今日は招いてくれてありがとな」
リリア「カリム、ジャミル。よくぞ来てくれた。礼を言うぞ」
カリム・アルアジームはリリア・ヴァンルージュにニカッ、と笑みを見せ、ジャミル・バイパーは胸に手を添え頭を下げた。
カリム「急に退学するって聞いて驚いたぜ。
前も話したけど、オレこの学園に入ってきてすぐの頃、リリアのライブパフォーマンスを見て、軽音部に入部決めたんだ」
「明日からリリアのド迫力のシャウトが聴けなくなると思うと、マジで寂しいよ」と、肩を落とすカリム・アルアジーム。
そんな彼の頭をリリア・ヴァンルージュは背伸びをして撫でる。
カリム「餞別は楽器とアンプのセットにしようと思ったんだけど、ジャミルに止められてさ」
ジャミル「お前が贈ろうとしていた楽器セットは、運搬にトラック１台は必要だぞ。 アーティストのライブツアーじゃないんだ。一般人の住宅事情を考えろ」
リリア「くふふ、すまんな。旅立ちは身軽にしたくてのう。 カリムの気持ちはありがたく頂戴するぞ」
リリア・ヴァンルージュはにこり、と微笑む。
ジャミル「リリア先輩。部活を通してカリムと仲良くしていただき、ありがとうございました。 お荷物になってはいけませんが、よろしければこちらを」
リリア「なんじゃ、畏まって？ これは……名刺？」
ジャミル・バイパーから名刺を渡され、それを受け取れば、名刺にはアジーム家の名前と、電話番号が印字されていた。 見た目はごくごく普通の名刺だ。
カリム「それは、オレのとーちゃんからリリアにって！」
ジャミル「そのカードに印字されているのは、アジーム本家に常駐する専属コンシェルジュへの直通電話番号です」
リリア「せんぞくこんしぇるじゅ〜！？」
コンシェルジュとは��案内役��。
ホテルの宿泊客のあらやる要望に対応する��総合世話係��という解釈もある。
唐突の豪壮すぎる待遇に名刺を２度見するリリア・ヴァンルージュ。
ジャミル「熱砂の国に訪れる際には、いつでもご連絡ください。 アジーム家一同、心を込めて到着から出国までサポートいたします」
カリム「そのカードがあれば、熱砂の国なら空港や百貨店でも誰かしら面倒みてくれるはずだぜ。 とーちゃんもかーちゃんも、いつかリリアに会ってみたいって言ってたんだ。
マジでいつでも遊びに来てくれよな！」
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冬雪(プロフ) - すたさん» コメントありがとうございます。最初から見てくれるの嬉しいです。頑張ります (6月11日 23時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
すた(プロフ) - うおおお！！おもろすぎて最初から見てきました！応援してます！！ (6月11日 22時) (レス) @page50 id: 547c4df5f1 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 潤華さん» コメントありがとうございます。とても恐れ多いですが、すごく嬉しいです。頑張ります (5月20日 21時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
潤華 - 冬雪さんが全占ツク作者の中で一番好きです(変に作者がずけずけ出てきたりしないし)！面白くて何回も見返してしまいます！これからも応援しています、頑張ってください✧ (5月20日 19時) (レス) id: 9876854e3f (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - あんりさん» コメントありがとうございます。楽しみです。頑張ります (5月13日 6時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2023年3月20日 0時
