【ツイステ】悪役だけを。◆４８◇

◆2254. ホッ、とする ページ2

イヴ.




ラギー「アンタが戻ってこなかったら、今までのゴマすりが全部無駄になるかと……。 ああよかった！」





……言い方ひっどいけど






レオナ「過去にすったゴマが全部吹き飛ぶお出迎えのセリフだな、ラギー」

ラギー「おっと、こりゃ失礼。
ボスが戻ってきたことで安心しちゃって、つい」

レオナ「ふん。調子のいいこった」





……なんか、レオナ先輩、機嫌が少し良さそう？


するとラギー先輩は私とAちゃんに目を向け、一瞬だけ目を張らせ、呆れたように肩を下ろした。






ラギー「やっぱり、君達一緒だったんスね。 学園の監督生が急に２人もいなくなるもんだから、ちょこーっとだけ、騒ぎになったんスよ」

イヴ「す、すみません……。 じっとしていられなくて……」

ラギー「まあ、いいんじゃないスか？ 無事に帰って来れたんなら」

『うん。 僕達、頑張ったんだよ、ラギー』

ラギー「はいはい」






「あーもー、こんなにボロボロになっちゃって、まあ」と、ラギー先輩は私とAちゃんの頭を優しく撫でる。





ジャック「お前ら、ほんと目を離すとすぐどっかに行っちまうから……。 周りに心配かけすぎだろ」

『ジャックも心配してくれたの？』

ジャック「バッ……！！
勘違いすんな、俺は心配なんかしてねぇ！」

『この期に及んでまだツンデレ貫くの！？』

ジャック「ツンデレじゃねぇ！！」

ラギー「嘘はダメッスよ、ジャックくん。 君、この２日間ずーっと、〈アイツら、無事っすかね〉って聞いてきたじゃないでスか」

ジャック「ラギー先輩！！」

イヴ「ジャックくん……！」

グリム「やっぱりジャックは素直じゃねーんだゾ」





言葉はどこか冷たいけれど、なんだかんだ私達のことを心配してくれていたんだね。


嬉しい。嬉しいよ、ジャックくん。
感動だよ。





ジャック「ち、違います！
俺はエペル達のことを言ったんです！」

ラギー「え、そうなんスか？」

『僕らは二の次ってか！』

グリム「酷いんだゾ！」

イヴ「ジャックくん……！」






悲しい。悲しいよ、ジャックくん。

私達、とっくに友達だと思ってたのに。




３人でしょんぼりとするとジャックくんはバツが悪そうに「あ"ー……」と声をもらし、首の後ろを掻く。





ジャック「その、なんだ……お前達の顔を見れたのは、ホッとしてる…………………………」

イヴ「………………」

『………………』

ジャック「………………なんだよ」


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