◆2137. 表 ト 裏 ページ32
Ｎｏ ｓａｉｄ.
絶望の後に希望がくる。希望の裏に絶望がある。
ヴィル・シェーンハイトは、虚な目でAを見た。
その視線に気づいたAは口を開いた。
『……君は、君の夢を砕いた僕を恨んでいるのかな』
ヴィル「まさか。 どっちが泣いても、恨みっこなし、だわ………………」
力無く笑ったヴィル・シェーンハイトは、その後、静かに目を閉じて、糸が切れた人形のように、隣に座っていたルーク・ハントの肩に寄りかかり、深い眠りについた。
彼から微かな寝息が聞こえる。
エペル「ヴィルサン、寝ちゃった……」
ルーク「ここまで戦いの連続だったんだ。 少しだけ寝かせてあげよう。 エペルくんもAくんもイヴくんも休むといい。 もう【冥府】は……イデアくん達との戦いは、目の前だ。 わずかでも体力と魔力を回復しなくては」
イヴ「……ありがとうございます」
エペル「はい…………」
エペル・フェルミエは欠伸をして、ゆっくりと目を閉じた。
『…………ルーク先輩も、休んでくださいね』
ルーク「ああ。 今回ばかりは、さすがに疲れてしまったよ」
ルーク・ハントは被っていた帽子を外し、テーブルの上に置けば、彼は静かに目を閉じた。
『……おやすみ』
彼らを眠りへと誘うには、十分すぎる言葉だった。
＿＿＿それから、どれくらいの時間が経っただろう。
あまり時間は経っていないのかもしれない。
充電ステーションから灯る明かりだけが頼りの薄暗い部屋の中、��音��として聞こえるのは無機質な機械音と、微かな寝息だけ。
イヴ「…………皆さん、寝ちゃったね」
『まあ、無理はないよね』
Aとイヴは呆然と、寄り添うように眠るヴィル・シェーンハイト、ルーク・ハント、そしてエペル・フェルミエを見ていた。
イヴ「Aちゃんは休まなくて大丈夫？」
『うん。 １つ目の格納庫で３時間たっぷり寝たからね。 疲れてはいるんだけど、なんか逆に眠れないというか、座っているだけで十分といいますか』
イヴ「…………私も。
……Aちゃん、怪我の方は平気？」
『止血もしてもらったし、今んところは大丈夫だよ』
イヴ「そっか……」
Aとイヴはソファーの背もたれに身体を預け、天井を仰ぐ。 星座のようなものが描かれた暗い天井がそこにあった。
イヴ「……なんだか、こうして２人で喋るのも久しぶりな気がするね」
.
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冬雪(プロフ) - たまごっちさん» コメントありがとうございます。これからも夢主達のことを見守っててくれたら嬉しいです (2022年8月12日 15時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
たまごっち - "男"の手は彼女達をすり抜ける。……ということはもう、お父さんって…あぁぁぁ、続きが楽しみすぎる！！！夢主ちゃんとイヴちゃん、幸せになって…(泣) (2022年8月12日 11時) (レス) @page37 id: 761df69c60 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - とうもろこしさん» コメントありがとうございます。父親参戦です (2022年8月12日 9時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
とうもろこし - お、お、お父さん！？！？夢主達、少しづつ記憶を取り戻してきてるってこと…？ (2022年8月12日 9時) (レス) @page37 id: 761df69c60 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - トワさん» コメントありがとうございます。ふとした時に雰囲気変わるスカラビアいいですよね。頑張ります (2022年8月11日 22時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2022年7月23日 0時
