◆2013. ヒーロー……？ ページ6
Ｎｏ ｓａｉｄ.
オルト〈太陽と星の模型を集めるには君達が察している通り、ファントムが入っているケージを開けなきゃなんだけど、ヒントとして、星の模型がどこにあるかだけ教えちゃうね。
よく耳を澄ましてみて〉
オルト・シュラウドの言った通りに、彼女達は耳を澄ませる。
「…………すけて……！ たすけてぇ……！」
消え入りそうな、人間の女性の声。
それを耳にした彼女達は驚愕する。
オルト〈ケージの中はヒトにとって適切な温度とは言えないから……早くしないと寒さで凍えちゃうかも……フフフ！〉
ヴィル「なんですって！？」
『オルトくん………………それはダメだよ』
Aの目は、真っ黒に染まっていた。
それは確かに彼女が怒りを静かに露わにしているなによりの証だった。
Aの、その目を見た者達は続いて背筋を凍らせ、恐怖した。 しかし、その目を遠くから何度も見ていたオルト・シュラウドは物怖じすることなく、ただ目尻を上げた。
オルト〈やっぱりヒーローは人助けができなきゃね。
では諸君！ 健闘を祈る！〉
『…………僕らは別にヒーローなんかじゃないんだけど』
ただ自分がしたいと思う事をしているだけ。 世界を救うのは自分達のため。
正義のヒーローというものは、いつだって誰かのために戦っている。 誰かに愛されるために、誰かの期待に応えるために、��ヒーロー��は悪と戦い、悪を倒す。
僕らのコレは、そんな純粋なものなんかじゃない。
エペル「研究員さん！ 居場所がわかるように声か音を出してください！」
「…………ここよ……誰か……！」
人質の手がかりを逃すまいと、彼女達は耳を澄ませる。 控えめなノック音が聞こえたかと思いきや、目覚めたであろうファントムの壁を引っ掻く音や叫び声でかき消されてしまう。
エペル「周りのケージからも音がしはじめた！」
ヴィル「まずいわね。アタシ達の気配に反応して、他のファントム達も活動しはじめたのかもしれない」
ルーク「このケージはかなり分厚い。声が聞こえるということは、研究員はそれほど遠くないはず」
エペル「急いで見つけ出しましょう！」
彼女達は頷き、ケージを見据える。
彼女達に課された��試練��は、人質を助け、欠けた太陽と星の模型を集め、仕掛けを動かすことだ。
ファントムとの対戦は逃れられないだろう。
『……��試練��くらいは１つに絞ってほしいなあ』
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冬雪(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます。次回の更新は少し時間を開けてしまいますが、待ってもらえたら嬉しいです。主人公のこと大好きになってくれて嬉しいです (2022年6月22日 9時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 今回も安定に面白かったです！主人公のどんな時でも冷静で余裕溢れてる感じが大好きです。1年組の支え合って成長していくのがNRCでは新鮮で可愛いですね💕頑張れ、少年少女達！ (2022年6月22日 2時) (レス) id: 8cb660ee08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2022年6月13日 0時
