◆2046. ノラリ クラリ ト ページ39
Ｎｏ ｓａｉｄ.
『一方的に褒めて、一方的に貶しては、帰っていく…………ハッ！ 新種のツンデレ！？』
イヴ「話がややこしくなっちゃうよAちゃん！！」
「一旦静かにしようね」と、Aはイヴに口を手で塞がれてしまう。
ヴィル「こんな具合に、自分でも上手くいったと思ったところはピタリと拾ってくるし、演出家のプランに応じて芝居をしたけど、自分ではあまり納得がいかなかった部分なんかをズバリと言い当ててくることも多くて。
〈キミはあのラストシーンに納得いってたの？ 私にはとてもそうは見えなかったけど〉とかね」
イヴ「(…………ルーク先輩って、��この人とどうなりたい��っていうのが明確じゃない気がするなあ)」
この人と仲良くなりたいのかな？
けれど一方的に話して、その人のことを置いて行く。
この人とは仲良くなりたくないのかな？
けれどその人のことをよく見ている。
��よくわからない人��、という表現はルーク・ハントにピッタリだと思う。
そもそも、誰とも関わる気なんてないのかな。
ただ自分の意見を言って、満足したいのかな。
ただ、のらりくらりと、差し障りなく生きているだけなのかな。
狩人として、刺激を求めているのかな。
誰かに、自分をわかってほしいのかな
ヴィル「それでなんとなく聞いてみたのよ。
〈アンタだったら、あのラストシーンをどう演出した？〉って。 そしたら……」
エペル「そしたら？」
イヴ「そしたら？」
ヴィル「ルークの話が終わるのに、５時間かかった」
エペル「ご、５時間！？」
イヴ「ご、５時間！？」
ルーク「実に有意義な時間だったよ」
『ありがた迷惑だわ』
ただただ恐ろしいのは、その場に話を中断出来る権利を持った者が居なかったことだ。
ルーク「ヴィルの出演作についてだけでなく、お互いが見てきた作品、演出、脚本について議論を交わして、気が付いたら寮の門限をとっくに過ぎていて忍び足で寮に戻ったっけ」
ヴィル「アタシは、芸術や演劇に関しての知識は同年代の誰にも負けてないつもりでいたの。 でも、ルークの知識の幅広さはアタシの比じゃなかった。 実を言うと半分くらいは話についていけなくて、すごく悔しい思いをしたわ」
ルーク「私はヴィルと違って、幼少期から自由に使える時間が豊富にあっただけさ」
心なしか、思い出話をする彼らは楽しそうだ。
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冬雪(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます。次回の更新は少し時間を開けてしまいますが、待ってもらえたら嬉しいです。主人公のこと大好きになってくれて嬉しいです (2022年6月22日 9時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 今回も安定に面白かったです！主人公のどんな時でも冷静で余裕溢れてる感じが大好きです。1年組の支え合って成長していくのがNRCでは新鮮で可愛いですね💕頑張れ、少年少女達！ (2022年6月22日 2時) (レス) id: 8cb660ee08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2022年6月13日 0時
