◆2041. 役 二 立ッテナイ……？ ページ34
Ｎｏ ｓａｉｄ.
エペル「収容所の中でもさっきのタイタンとの戦いでも、僕、あまり役に立ててなかったので……。 荷物持ちくらいはさせてほしいっていうか……」
ヴィル「……」
ルーク「……」
イヴ「エペルくん……」
『エペル……』
エペル・フェルミエの心境の変化を感じ、一驚するが、口角を上げ、ヴィル・シェーンハイトは前髪を流す。
ヴィル「フン。この程度の荷物運びで疲弊すると思われてるなんて、舐められたものね」
エペル「そ、そういう意味じゃなくて……。
ヴィルサン達には、いざという時のために少しでも魔力を温存しておいてほしいんです！ 僕やAサン、イヴサンは、先輩達ほど戦闘では役に立てない。 ……いや、Aサンとイヴサンよりも、僕は役に立っていない」
『違うよ』
エペル「え……？」
即放たれた否定の言葉に、エペル・フェルミエは顔を上げる。
Aとイヴは首を傾げていた。
『エペルは役に立ってるんだよ』
イヴ「そう自分を卑下にしないで？ 私達も、今は携帯食料を持ち運ぶことしか出来ないから」
エペル「でも、せめてそうじゃない時くらいは、先輩達の役に立ちたい……かなって」
イヴ「…………私だって同じ気持ちなんだよ……？」
エペル「！？」
目尻に涙を浮かべるイヴに、ギョッ、とするエペル・フェルミエ。
「先輩達が世界のためにって重荷を背負っている事とか、命懸けでファントムと戦っている事とか、��ついでに��とは言ってくれているけれど、グリムくんのことを気にしてくれている事とか……」『病まない病まない』徐々に沈んでいくイヴの背中を叩くA。
ヴィル「いつもは止めたって前に飛び出していくくせに、急にしおらしくなっちゃってどうしたの？」
ルーク「ふふ……。自分の弱さを認めること。それは前よりも強くなった証拠だね。
しかしムシュー・姫林檎もAくんもイヴくんも、そう気負うことはないよ。 キミ達はすでに充分にやるべきことをやってくれている」
ヴィル「ルークの言うとおり。いま無理をして、後でヘバられたほうが迷惑だわ」
エペル「う……。わかりました」
「雑談はこれくらいにして、先へ進みましょう」
そう言って、ヴィル・シェーンハイトは��雷霆の槍��を傍に携えながら階段を降り始める。
エペル「……」
イヴ「……」
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冬雪(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます。次回の更新は少し時間を開けてしまいますが、待ってもらえたら嬉しいです。主人公のこと大好きになってくれて嬉しいです (2022年6月22日 9時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 今回も安定に面白かったです！主人公のどんな時でも冷静で余裕溢れてる感じが大好きです。1年組の支え合って成長していくのがNRCでは新鮮で可愛いですね💕頑張れ、少年少女達！ (2022年6月22日 2時) (レス) id: 8cb660ee08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2022年6月13日 0時
