■19.師弟……？ ページ19
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相澤「お前ちゃんと八百万に謝ったのか？」
『謝りましたし事情も説明しましたよ』
八百万さんに鞄を届け、事情を説明した時、怒るどころか逆に謝られたのは何故なのだろう。
「私……白野さんに面倒をかけてばかりですね」と気落ちする八百万さんは気にしすぎだと思った。
相澤「お前の個性はただでさえ特殊だ。ちゃんと物事と順番を考えて使えと言った筈だ」
『他の人達の個性を読み取らなかっただけ褒めてください』
相澤「そんな当たり前のことで俺が褒めるわけねぇだろ」
『私、褒めて伸びる子なので』
相澤「知るか」
校舎の中庭を歩き、自販機の前を通り過ぎようとした時「ちょっと待っていろ」と言われ立ち止まる。
『……師匠』
相澤「その名を今ここで使うな」
『師匠に質問なんですけど』
相澤「使うなっつってんだろ」
『私、強くなりましたか？』
私がそう言うと自販機からガコンという音がした。
落ちた飲み物を取り出し、缶コーヒーを飲む師匠、相澤先生は私の右手をチラッと見た。
相澤「まだまだ、だな」
『そうですか』
相澤「お前の考えを否定するつもりはねぇがあまく考えすぎだ。お前のその優しさは大切だが善人ぶってても駄目だ。罪人になるつもりでやれ。時々非道的になるのも大切だ」
『だから私は優しくないです。何度言えばわかるんですか師匠』
相澤「それはこっちの台詞だ。何度言えばわかる、ここでは俺のことを��師匠��と呼ぶな」
『今は私と２人っきりですよ』
相澤「やめろ語弊がある」
『……ここでなければいいんですか？』
相澤「そういう問題じゃねぇ」
「師匠呼ばわりされてっとゾワゾワすんだよ」と拒否反応を起こしているらしい相澤先生は私に缶ジュースを渡す。
相澤「缶ジュースのことは他の奴らには内緒にしとけよ」
『特別扱いですか？』
相澤「自惚れんな馬鹿。お前の他にも俺が特別扱いする奴はもう既にいんだよ」
『私も仲間に』
相澤「入れねぇよ。さっさと寮に帰れ」
そう言ってスタスタと校舎の中へと入って行ってしまった相澤先生の背中を見送る。
『(別に自惚れたわけではないのだが……)』
しかし相澤先生が特別扱いする人とは一体どんな人なのだろう。
これは考えても無駄なのだろう。
『(今度こっそり偵察しようかな)』
相澤師匠に伝授してもらった偵察スキルをどう活かそうか考えながら私は寮がある方向に踵を返した。
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人間 - すっごく面白いです！！頑張ってください！応援してます！（語彙力） (2019年9月6日 19時) (
レス) id: b33d8396d9 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 喰み娘さん» コメントありがとうございます。そういう使い方もありますね。アドバイスありがとうございます (2019年9月6日 18時) (レス) id: 5b22ab9dc3 (このIDを非表示/違反報告)
喰み娘(プロフ) - 下記とは関係のないご提案なのですが、6.常闇くんのお話の中にて「お花を水に入れて浸す」という表現をされていますが「浸す」より「挿す(サす)」の方が主様のご意向に添った表現になるのではないかと思いました。 (2019年9月6日 16時) (レス) id: b53e9bb8fb (このIDを非表示/違反報告)
喰み娘(プロフ) - 初めまして！個人的に1.緑谷くんとの話が好みです。ジ○リが好きなのも好印象だし夢主の夢が朝屋根の上でトランペットを吹くというのも笑えました。 (2019年9月6日 16時) (レス) id: b53e9bb8fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2019年9月1日 3時
