◇1707.所詮は小説 ページ35
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『ルーク先輩からの嫌がらせは、今回だけじゃないんですよ。 オネエ様に出会う前も僕はあいつの罠に嵌りましたし……そのたんびに歯が浮くような言葉を吐いているので、ああ、こいつ手遅れなまでに変態なんだなあって思うんですよ』
ヴィル「……」
『でも、ああいう奴ほど、よく言うじゃないですか。
��なんだかんだ、嫌いになれない人��』
ヴィル「＿＿」
ヴィル先輩は目を張った。
ルーク先輩のことを、全部理解、知ったとは思っていない。 けれど、ああいう奴ほど必要なんじゃないだろうか。
��受け入れる��、というやつが
人間が出来ているようで人間が出来ていないような、善悪の区別がつかないような、他人の気持ちが汲めないような、自分が持っている感情を何一つ理解出来ないような、そんな奴には、やはり面倒だが、必要なのだ。
面倒だ。面倒だけれど、
僕は、いつかこの世界から消えてしまうかもしれない人間だから……たとえ後戻りできなくなってしまっても、この世界での出来てしまった��関係��は中途半端にしたくない。
後悔だけはしたくない。
ヴィル「アンタ……趣味悪いわね」
『言っとくがこちとら被害者ですからね？？ 教育どーなってんだってポムフィオーレに訴えたい所存でござますからね？？？』
壁に寄りかかっていたオネエ様は吐き捨てるように笑みを浮かべると、「ほんと、物好き」と溢す。
ヴィル「アンタって、��愛されたがりの男��に出てくる主人公みたいね」
『なんだその最低臭が半端なさそうな奴……』
ヴィル「とある��賢者��が書いたとされる恋愛小説よ。 それの実写化が最近決まったから気になって読んだのよ。 愛に飢えた故に、男はありとあらゆるものに愛を囁くのよ。その愛が自分に返ってくるのと信じて。 でも、そんな生優しいものが返ってくるわけないわ。 返ってくるのは憎悪だけよ。
アタシがアンタに言いたいのは、��誰にでも優しいは無責任��ってことよ」
『まさか説教ですか……？』
身構えていると、「案外、悲惨なものよ」とヴィル先輩は悪い笑みを浮かべた。
想像出来るのは、自分に降りかかるのは��優しさ��ではなく、【殺意】。 恐ろしすぎる。
『でも所詮は小説の話ですし？ 選択肢を間違えない限りそんな事はあり得ないと思いますし？？ なにより僕は女ですし？？？』
ヴィル「アタシなら……」
『え、嘘ですよね？』
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冬雪(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます。そこまで褒め潰されてしまうと照れてしまいますねえ。とても嬉しいです (2022年5月9日 22時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - 悪役だけを。を読んでもっとツイステが好きになりました。それぞれの主人公達に対する感情が細かく書かれていて何度も読み直しました！無自覚だったり少し歪んでいたりNRC生らしさが出ていて二次創作の中で1番キャラ達の性格が原作に近いと思っています！ (2022年5月9日 1時) (レス) id: 8cb660ee08 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 乙女になりたい。さん» コメントありがとうございます。頑張ります (2021年12月25日 12時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
乙女になりたい。(プロフ) - 久しぶりの更新嬉しいです！無理せずに応援してます！ (2021年12月25日 3時) (レス) id: 164d74e16c (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 猫太郎さん» コメントありがとうございます (2021年11月28日 17時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2021年11月14日 0時
