【ツイステ】悪役だけを。◆３４◇ (ページ10)

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◆1598.妹ページ10

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僕はシャーワルマーを１口、口に含み、ナジュマという女は、ニッ、と笑った。

ナジュマ「おかえり、ジャミル！」

ケイト「……えーと、ジャミルくん。こちらの女の子とお知り合いみたいだけど、どこのどちらさま？」

ナジュマ「初めまして、みなさん。
私、ナジュマ・バイパーっていいます」

マレウス「バイパー？」

イヴ「ジャミル先輩と同じファミリーネーム……」

トレイ「まさか……」

ナジュマ「全然似てないと思うんですけど、一応コレの妹です」

そう言ってジャミル先輩を指差すナジュマちゃん。

トレイ先輩達が驚いて大声を上げたのは言うまでもない。紹介される予定も、兄である本人に紹介する気も無かっただろう。

ジャミル「兄に向かって、コレとはなんだ！いや……それより、どうしてお前がここに？」

ナジュマ「私だって、来たくて来たわけじゃないわよ」

ケイト「うわ！その目付き、ジャミルくんにそっくり！あはは、同じ顔が２つ並んでる。カワイイ〜！」

トレイ「あぁ。確かに、きょうだいだな……」

ジト目で睨む時の表情がすごくジャミル先輩に似ている。初めて会った時、ジャミル先輩に雰囲気が似ているな、とは思ったが、こう２人並ぶと本当にそっくりだ。

男バージョンと女バージョンのバイパーが見事に揃っている。

ナジュマ「父さんから、伝言を頼まれたの。結構探したんだからね。花火大会で、みんなが座る招待席の場所が、変更になったんだって。私がメールしておくから平気だよって、父さんに何度も言ったんだけどさあ……」

ジャミル「あぁ。携帯に届いていたから、もう読んだよ。返信だってしただろ」

ナジュマ「なのに結局、＂本当に大丈夫か？＂＂やっぱり直接言わなくちゃ心配だ！＂って言って聞かないの。仕方ないから、渋々探しに来たってわけ」

ジャミル「……父さんは、あまりパソコンとかスマホに詳しくないからな」

ナジュマ「優しい妹がわざわざ来てやったのに！感謝しても、バチは当たらないと思うけど？」

ジャミル「そうだったのか……それは悪かったな。以上。よし。終わり。用は済んだな？それじゃあさっさと家に帰れ。俺は今、忙しいんだ」

イヴ「ジャミル先輩、淡白……」

『扱い方が思春期って感じだな』

トレイ「お前もなかなか手厳しいぞ」

案外、ジャミル先輩の家族は予想していたものよりも＂普通＂のようだ。

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