【ツイステ】悪役だけを。◆３４◇ (ページ6)

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◆1594.お茶目で、天然ページ6

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ジャミル「今では交易や商売には船や車が使われているのでその姿はありませんが、名前には残っています」

マレウス「なるほど。名称１つとっても、歴史があるものだ」

トレイ「定着した名前を、無理に変える必要もないもんな」

ケイト「それに、＂ラクダバザール＂って名前、可愛くて親しみやすいもんね。観光地にピッタリ！」

マレウス「そういうものなのか？」

ケイト「そうそう！マレウスくんも、茨の谷のどこかに可愛らしい名前を付けてみれば？」

マレウス「＂がおがおドラコーンくん市場＂とかか？」

『(市場って言うよりテーマパークの名前になりそうだな)』

ケイト「……そ、それは止めた方がいいかも〜」

「冗談だ」と微笑を浮かべるが、はてさて本当に冗談なのか。こうも茶目っ気があると気が気でない。マジで将来的にやっていそうだ。

イヴ「それにしても、さっきからツノ太郎くん、何かを探してはいるようだったけど、ラクダを探していたんだね。ちょっと可愛らしいね」

『ツノ太郎は天然なところがあるからねー』

グリム「ふな〜っ！オレ様は、そんな退屈な話どーでもいいんだゾ！それよりも今すぐなにか食わせろ！腹ペコで、もう限界だ！」

ケイト「確かに色々歩いてきたから、お腹が空いてきたね。屋台もたくさんあるし、なにか食べようよ」

トレイ「これ以上グリムを空腹のままにしていたら観光どころじゃなくなりそうだしな」

イヴ「な、なんか、すみません……」

腹が減っただけで大声を上げるくらいだ。早いとこグリムの腹を満たさないと面倒だ。

グリム「……すっげーウマそうな匂いがする！」

マレウス「あそこの店先で、回っている串焼肉の香りだな」

ツノ太郎の目線の先には、いい感じに焦げ目がついた串に刺されたデカい肉の塊がある店があった。

ジャミル「あれは、シャーワルマーですね。
レストランでは皿に乗せて、野菜と一緒に食べますが、屋台ではバゲットに挟んだり、ラップサンドにしたりして食べるファーストフードです」

イヴ「シャーワルマー……」
『シャーワルマー……』

ジャミル「余計な油を回し落としながら、見た目よりヘルシーですよ」

なんだろう、シャーワルマーと聞いた瞬間、何故かカリムが頭に浮かんだ。あのケバブの匂いも嗅ぎ覚えがある。たしかあの時、僕は……僕達は、植物園で……あ。

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