◆1601.紹介たいむ ページ13
イヴ.
ケイト「……以上、ジャミルくんフレンズの紹介タイムでした！」
ナジュマ「ありがとうございます！
皆さんのこと、よくわかりました！」
ケイト先輩の的確な紹介のおかげでナジュマちゃんは私達のことを知れた様子。
今回、私とAちゃんを紹介する際、「こう見えて、２人は男の子なんだよ〜」と言ってはくれたが、はてさて誤魔化せたかどうか。
胸は無いにしろ、トレイ先輩達のように逞しい腕も無ければ、身長も小さい。まあ、周りが大きいという理由もあるんだろうけど。
こんな時、リリア先輩が居てくれれば……
少しは誤魔化せたのかなあ。
ジャミル「ケイト先輩って、他人を紹介するのが上手いですよね」
トレイ「そうだな。よく観察しているよ」
ナジュマ「Aさんとイヴさんって、男の人だったんですね。すみません、勝手に女の人だと思っていました」
『いーよいーよ。よく間違われるし』
イヴ「(間違いではないのだけれど……)」
こんな純粋に受け入れてくれる子に嘘ついているんだな、と思うと良心が痛い。すごく罪悪感。
ナジュマ「しかもソックリ！ もしかして、双子とかですか？」
『ううん。僕達は他人だよ』
イヴ「何故かすごくそっくりなんだよね。私も初めて会った時、とてもびっくりしたもん」
『まあ、世の中には自分と同じ顔が３人いるっていうしね』
ナジュマ「そうなんですか……。
にしてもジャミルって、こんなにたくさん友達がいたんだね。家に帰ってきても、友達の話は全然してくれないから心配してたんだよ」
ジャミル「いや。この方達は学園の先輩や後輩で友達じゃない」
ナジュマ「はいはい。そういうことにしておくよ」
なんだか、とても新鮮だ。
学園の先輩が妹さんと話している場面が。
ナイトレイブンカレッジの先輩方はどこか高校生離れしている人達が多いから勝手に大人、というイメージを持っていたが、こう家族の方と話しているところを見ると、彼も高校生、と実感する。
ナジュマ「Aさんとイヴさんの見分け方って……」
グリム「イヴが泣き虫、Aが乱暴者で区別すればいいんだゾ」
『はっ倒すぞ』
イヴ「私、そんなすぐに泣かないよ！」
ケイト「元気なのがAちゃんで、明るいのがイヴちゃんでいいんじゃないかな？」
トレイ「それ、判別難しくないか？」
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作者名：冬雪
| 作成日時：2021年9月7日 0時
