◆1576.聞き捨てならない ページ37
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グリム「カリムの家の屋根は、カボチャみたいだなー」
トレイ「トマトじゃないか？ まだ成熟前の」
マレウス「僕には、ピーマンに見えるな」
ケイト「マレウスくんまで！？」
『ピーマンかー。妙に膨張したピーマンだな』
イヴ「ふふっ」
マレウス「そういうお前達は何に見える？」
イヴ「玉ねぎっていうイメージはあるけれど、私は横から見たドーナツかな？」
『栗にも見えるよなー。イチジクにも形が似てるし』
マレウス「ほほう。感性が豊かだな。悪くない」
他人の家の屋根をいろんな食い物に例えている集団がいた。それはたしかに僕らだった。
当の本人のカリムが「みんな例えが面白いなー。楽しそうでなによりだ！」と笑っているため、遠慮なく他人の家をドーナツだのカボチャだの言いまくってしまった。
僕としたことが。つい、はしゃいでしまった。
あー、楽しい楽しい。
マレウス「内装も、立派な造りになっているだろう。早く見たいな」
グリム「そーだ、そーだ！ 早く入ろうぜ！」
トレイ「あぁ。俺達は荷物を置きに来たんだしな。お邪魔させてもらうよ」
カリム「あ、みんな、ついでに着替えてこいよ！」
マレウス「着替え？」
トレイ「着替え？」
ケイト「着替え？」
カリム「おう。
実は、みんなに熱砂の国の伝統衣装を用意したんだ」
トレイ「えっ！？」
ケイト「えっ！？」
イヴ「えっ！？」
『えっ！？』
なにそれ聞き捨てならない
カリム「みんなに思い出に残る１日を過ごしてもらうにはどうしたらいいかって、昨日ジャミルと話し合ったんだ」
ジャミル「差し出がましいかとは思いますが……せっかく熱砂の国にお越しいただけましたから。��ヤーサミーナ河 花火大会��を楽しむためにも、是非熱砂の国の歴史を感じていただければと思い、ご用意しました」
マレウス「さっきアジームが言っていた��お楽しみ��というのはこのことだったのか。気が利くな」
ケイト「こんなサプライズ嬉しすぎ。ありがとう、カリムくん。ジャミルくん」
トレイ「このまま制服でいるのも、暑くてたいへんだったしな。助かる」
イヴ「……」
『……』
イヴと目を合わせ、僕らは少々嫌な予感を感じとっていた。
なんだろう、この居た堪れない感覚は。
だからと言ってせっかく昨日の今日で用意してくれた衣装だ。『僕らは遠慮しておく』なんて言ったらどうなるか。
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冬雪(プロフ) - 京凛さん» コメントありがとうございます。好きになってくれて嬉しいです。頑張ります (2021年8月27日 21時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
京凛(プロフ) - すごい面白いです!!!このシリーズが大好きなので毎日更新楽しみにしてます!!!文才が神、、、この作品も冬雪様も大好きです!!!更新頑張ってください!!応援してます!! (2021年8月27日 20時) (レス) id: c8e77dbc20 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - ナギさん» コメントありがとうございます。頑張ります (2021年8月25日 19時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 待ってましたぁぁぁぁ(´；ω；｀)更新頑張ってください！応援してますっ！ (2021年8月25日 13時) (レス) id: 2f778f3504 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2021年8月25日 0時
