◆1453.博識少女 ページ9
イヴ.
夜明けが来て、暁の爽やかな薄明が東の空にまどろみを消し去っていきながら辺りが陽で照らされ明るくなっていく。
澄んだ空気を感じながら、私達は最初森林に赴いた。
イヴ「課題で必要な植物の名前ってたしか��灯火の花��だったよね？」
『うん。その花を採って、薬を調合したらクリア』
グリム「��灯火の花��ってどんな花なんだゾ？」
イヴ「えっと……あらゆる養分を魔力に変換して、蓄積していくっていう植物だったと思う。開花後は溜めていた魔力をすべて放出しちゃうからすぐに枯れちゃう……だったかな？」
『そういえばやったなー、授業で』
グリム「やったか？ オレ様全然覚えてねーんだゾ」
魔法薬学で教わった事だったと思う。
かなり珍しい植物。
けれど育つのに多くの養分を必要とするから、生えている場所は限られていく、とクルーウェル先生が言っていた。
イヴ「周囲に植物がなくて、日当たりの良い場所とかにあるかもね」
『さっすがイヴ。歩く植物図鑑だね』
イヴ「えへへ」
『おーよすよす』とAちゃんが頭を撫でてくれるため、こそばゆいが、とても嬉しい。
魔法が使えないから、私とAちゃんは感覚で覚えるよりも実際に耳で聞いて頭で焼きつけるしかないのだ。
森林を歩き進んでいくうちに、開けた場所に辿り着く。
そこにも運動部の人達が��灯火の花��を探しているのだろう、ある人は姿勢を低くして、ある人は日が当たる場所を重点的に歩き回っていた。
イヴ「(……あの奥にあるのって)」
焦げ茶の大きな水溜り……沼だろうか。
底無し沼だったら怖いし、近寄らないでおこう。
グリム「お！ 馬術部がいるんだゾ」
イヴ「え？」
振り向くと、グリムくんの言う通りセベクくんとリドル先輩とシルバー先輩がこちらに近づいて来た。
リドル「やあ。イヴ達も来ていたんだね」
イヴ「こんにちは。��灯火の花��は見つかりました」
シルバー「ああ。あの沼にある浮島……だいたい２、３０メートル先だ」
リドル「あそこに花のようなものが見えるだろう？もしかしたら��灯火の花��かもしれない」
グリム「う〜ん……よく見えねーんだゾ」
たしかに沼の中心に小さな浮島はあるけれど、花があるかはどうかよくわからない。
よく見えるなぁ。
セベク「おい。あいつは一緒じゃないのか？」
イヴ「え？」
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冬雪(プロフ) - レイさん» 誤字報告ありがとうございます (2021年6月18日 19時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 1481話で夢主ちゃんのナレーションがバスケ部になっています！多分陸上部？小説楽しませてもらってます！ (2021年6月18日 16時) (レス) id: c06f6fba38 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - アヤさん» コメントありがとうございます。頑張ります (2021年6月2日 20時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
アヤ - 本当に面白くてもう何回も読み返してます！！ですが無理の無い範囲で更新頑張って下さい!応援してます(*´ー｀*) (2021年6月2日 20時) (レス) id: 4799a50d98 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - あさん» 申し訳ありませんが今のところ考えていません (2021年5月19日 10時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2021年5月14日 0時
