◇1392.カオス審査 ページ43
イヴ.
ジャミル「だが……具材がよく煮込めているのは評価できる。肉なんか、口に入れただけでほろほろに崩れるほど柔らかい。かなり時間がかかったんじゃないか？君なら途中で居眠りしてしまいそうだが……」
シルバー「ああ、俺もそれが不安だった。実際、煮込んでいる間、眠気に襲われた。上手くできたのは、シェフが電気圧力鍋を使わせてくれたおかげだ。煮込み時間が短かったからどうにか眠らずに乗り切れた」
イヴ「(ええええええええええええええええ)」
隣席である意味地獄絵図な事が起きているというのに、ずっと彼らは審査での評価のことを話していたというのか。
シルバー先輩はともかく、ジャミル先輩は絶対無視してる。見て見ぬフリしてる。
イヴ「(こっちを見てくださいジャミル先輩！ 貴方が今やるべきことは仲裁です！)」
視線でそう訴えるが、
ジャミル「驚いたな。��マスターシェフ��は調理技術の研鑽を目的としたプログラムだと思っていたが……技術や適性に問題がある受講者には、転ばぬ先の杖を授けるというのか。勉強になるよ」
しかしジャミル先輩は終始笑顔で��マスターシェフ��を感心していた。
すごいこの人。頑なにこっちを見ようとしない。
ああ、彼は成長してしまったのかもしれない。
カリム先輩のみならず、最近では学園長、周りのクラスメイトや後輩や先輩という名のトラブルメーカーと過ごしたことによって彼には��スルースキル��というものが備わってしまったのかもしれない。
誰が！誰がジャミル先輩をそんなことに……！
イヴ「(言わずもがな私達のせいでもあったぁぁぁぁ……)」
心の中で床に手をついて蹲っていると『イヴー』とAちゃんの呼ぶ声が。
『体揺らしすぎたせいかイデア先輩がダウンしちった』
イヴ「……」
ゆっくりAちゃんが指差す方向に視線を移せば、テーブルに突っ伏したイデア先輩がそこにいた。
シルバー「俺自身の未熟さを補填するためのいい策を教えてもらえた。もし寝てしまっても、タイマーをセットしておけば料理を焦がすことはない。それに、指定した時間になると音楽が流れるからその音で起きられる……かもしれない」
ジャミル「どうしたら電子圧力鍋を目覚まし時計代わりに使うなんて発想が出てくるんだ」
……新しいなぁ、その発想
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冬雪(プロフ) - 瑠奈さん» コメントありがとうございます。笑ってもらえて嬉しいです (2022年7月31日 22時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
瑠奈 - ジグソーパズルwww (2022年7月31日 21時) (レス) @page48 id: f6c02603c1 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - パラディさん» すみません。何故かリンクできなくなっていましたね。リンクできるようになったので良かったらどうぞ (2021年4月17日 20時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
パラディ - 続きはいつ投稿されるでしょうか…？続きが気になってしまって…でも無理せず頑張って下さい! (2021年4月17日 20時) (レス) id: 4799a50d98 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - アヤさん» コメントありがとうございます。頑張ります (2021年4月12日 22時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2021年2月24日 0時
