◇1367.ちょっとズレてる ページ18
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リドル「そうだけど……」
『まさかその時もグラムだの切り揃えるだのしようとしたんじゃありませんよね？』
リドル先輩の母親は座学は強制的にやらせたくせに料理は教えてやらなかったのだろうか。
おかげで息子さん、ちょっとズレた思考が出来ちゃってるじゃないですか。
いや、それともこれがリドル先輩なんだろうか。
とりあえず、キャベツは切り揃える必要も重さを測って均一にする必要もない。
リドル「……ダメだったのかい？」
『ダメだったというか、そうする必要はありませんね。料理って案外適当なところがあるので」
リドル「適当だとわかりにくいだろう。ちゃんと細かく指示するべきだ」
『難儀ですねー』
レシピ本に文句言ってる奴初めて見たな。
『キャベツは巻く時に調整できますから大丈夫ですよ』
リドル「なるほど」
『キャベツは下茹でさせておきましょう。肉だけの準備を始めましょうか』
まな板と包丁を準備して、調達してきた玉ねぎとにんじんを用意する。
『玉ねぎとにんじんはみじん切りにするんですけど……』
リドル「みじん切り……確か１、２ミリ角に刻むんだったね。よし、サイズを定規で測って……」
『なんで持ってんですか！ 食材切るのに定規は必要ありませんって！』
リドル「そ、そうなのかい？ でも、なるべく大きさが均等になるように……」
『どうせ細かくなるんです！ 茹でれば柔らかくなって微妙に形も変わりますから！』
僕は即刻リドル先輩から定規を没収した。
いちいち定規で測って切ってたら日が暮れてしまう。
リドル「やっぱり必要ないのか。昨日もシェフに止められてしまってね」
『あ、それは止めてくれたんですね』
ハーツラビュルの奴らってなんでこうもトラブルメーカーが多いのだろうか。怖い怖い。
「分量も１ミリリットルの狂いなくきっちり計っていたし。リドルくんはかなりの身長派なんだね〜」
リドル「あ、シェフ」
『あ、シェフ』
「ところで、君はどうしてマスターシェフに参加しようと思ったんだい？」
食堂のおばけさんはリドル先輩にそう尋ねた。
リドル「寮長たるもの、学業だけでなく料理でも一番になるべきだと思ったからです。そして、将来自立した時のために……今のうちから、お金を稼ぐ経験をしておきたいとも思っています」
「ふむふむ。 これからのことを見据えた素晴らしい動機だ！」
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冬雪(プロフ) - 瑠奈さん» コメントありがとうございます。笑ってもらえて嬉しいです (2022年7月31日 22時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
瑠奈 - ジグソーパズルwww (2022年7月31日 21時) (レス) @page48 id: f6c02603c1 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - パラディさん» すみません。何故かリンクできなくなっていましたね。リンクできるようになったので良かったらどうぞ (2021年4月17日 20時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
パラディ - 続きはいつ投稿されるでしょうか…？続きが気になってしまって…でも無理せず頑張って下さい! (2021年4月17日 20時) (レス) id: 4799a50d98 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - アヤさん» コメントありがとうございます。頑張ります (2021年4月12日 22時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2021年2月24日 0時
