◇1363.キミのせいだよ ページ14
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『てか、シルバー先輩は？』
リドル「彼ならにんじん畑の方に……」
僕らはにんじん畑の方に目を向けた。
そこにはたしかにシルバー先輩が居た。
にんじんを収穫しようとしているのか歯を掴んで引っこ抜こうとしているが、その体勢から何故か微動だにしなかった。
『シルバー先輩寝てね？』
イヴ「あの体勢で！？嘘でしょ！？」
リドル「いや、彼ならあり得るだろうね。ほら、あっちを見てごらん」
イヴ「え」
『え』
リドル先輩が指差した方向を見れば、植物園にはいないはずの小動物達がこちらを見ている。いや、どっから入って来たんだよ。
てか、野菜収穫している途中で居眠りする奴初めて見たな。
シルバー先輩もシルバー先輩で、難儀な体を持ったものだ。
イヴ「私起こしてくるね」
『お願い』
シルバー先輩のことはイヴに任せ、僕とリドル先輩は玉ねぎの収穫にとりかかる。
『玉ねぎは頭の上から傷んでいきますので、頭の部分を軽く押してみて、硬さがしっかりしている物を選んでください。それから、持ってみて重量感がある物もいい物です。全体的に固く締まっていれば重みがありますので』
リドル「……」
『それから皮が乾いていてツヤがあるもの。形が丸いもの。そうでなくても、傷がついてなければだいたいは食べられます』
リドル「……キミは本当に、なんでも知ってるね」
『全部本に書いてあったことですよ』
しゃがんでいる僕に対して、リドル先輩は少し屈んで僕を見下ろしている。
『僕が知っている事は全部好きな事や、興味を持った事だけです。その他は知りません』
リドル「そうか……」
『リドル先輩は……』
リドル「？」
『どうしてそんなに焦っているのでしょうか』
食堂で会った時から、なんとなく焦っている感じがする。 時間を大切にしていることはわかるけれど、いつものリドル先輩ならもう少し落ち着いている。
逆にシルバー先輩は普段通りすぎるけど。
すると頬を包まれ、顔を上にあげられた。
頭上にはリドル先輩の顔があって、
リドル「キミのせいだよ」
それだけ言って、ゆっくり僕から手を離した。
そしてリドル先輩は背を向けて、
「向こうの方に行ってるよ」
と、僕から離れて行ってしまった。
……く、
『(首はねられるかと思ったー！！！！！！)』
「キミのせいだよ」とか言うから即罰則されんのかと思った。
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冬雪(プロフ) - 瑠奈さん» コメントありがとうございます。笑ってもらえて嬉しいです (2022年7月31日 22時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
瑠奈 - ジグソーパズルwww (2022年7月31日 21時) (レス) @page48 id: f6c02603c1 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - パラディさん» すみません。何故かリンクできなくなっていましたね。リンクできるようになったので良かったらどうぞ (2021年4月17日 20時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
パラディ - 続きはいつ投稿されるでしょうか…？続きが気になってしまって…でも無理せず頑張って下さい! (2021年4月17日 20時) (レス) id: 4799a50d98 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - アヤさん» コメントありがとうございます。頑張ります (2021年4月12日 22時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2021年2月24日 0時
