◆546.死屍累々 ページ24
.
休憩時間。
『死屍累々ってこういうことを言うんだな』
イヴ「まだ死んでないと思うけど……」
休憩時間に至るまで、ボールルームは地獄絵図と化していた。
いや、今も結構な地獄絵図だけど。
花瓶を割れまくってびしょ濡れになった獅子に、尻を叩かれすぎて床に倒れ込んでいるボンボン。
グリム「コイツらのバランス性や協調性バラバラなのもヤバかったけど、ヴァルのヤツもヴィルのヤツでヤバかったんだゾ……」
『その道に厳しい奴は本当に厳しいからな。僕も結構前に��言葉遣いが女性らしくない！��って黙らされたことあったし』
ヴィル先輩は僕とイヴの衣装の事で席を外し、ラギーはいつもの如くレオナ先輩にパシらされ、ジャミル先輩は……
『あれ、そーいえばジャミル先輩は？』
カリム「ジャミルなら風に当たってくるって言って外に出て行ったぞ」
『休憩時間も残り少ないし、呼んでくるか』
僕はボールルームを出て、ポムフィオーレ寮の庭に向かう。
誰ともすれ違うこともなく、ポムフィオーレ寮の庭に辿り着くと、ジャミル先輩はベンチに座って目を閉じていた。
『(寝ているのか？)』
近づこうと足音を立たせると、目を開けてこっちに振り向くジャミル先輩。そして僕だとわかったら、ジト目で僕を見るジャミル先輩。なんだその失礼な態度。
ジャミル「なんだ君か」
『なんだ君か、とはなんだ。せっかく僕が休憩時間がもう少しで終わるから呼びに来てやったのに』
ジャミル「それはご苦労なことだな」
フッ、と笑うジャミル先輩。
ジャミル先輩はあまり感情を顔に出さないが、今は寝起きだからか、ジャミル先輩の顔から��疲労��が滲み出ている。
普段、平気な��フリ��が得意な奴って器用に見えて不器用な奴が殆どだ。様々な感情を溜め込み、それが膨張して爆発に至るまで、そいつは��我慢��するから厄介だ。
僕はそんな奴らを何度も見てきた
『顔から��疲労��が滲み出てるよ、ジャミル先輩』
ジャミル「ああ……」
『僕が癒してあげようか！』
うわっ��お前何言ってんの？��って顔で見られた。
『冗談に決まってんだろうが』
ジャミル「……」
するとジャミル先輩は自分の隣をぽんぽんっ、と叩く。隣に座れという意味なんだろう。
『？』と僕は疑問に思いながらジャミル先輩の隣に座ると、
ジャミル先輩は僕の肩に頭を乗せてきた
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 593人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
るんTEE(プロフ) - 玉ww子www (2022年12月28日 13時) (
レス) @page20 id: f628b0e3f3 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - Rukia (ゆっくりゆる)さん» 誤字の報告ありがとうございます (2021年5月4日 5時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
Rukia (ゆっくりゆる) - 悪役だけを。◆30の前編位まで見てまた見に来ましたがやっぱり面白いです！後、わざとだったら申し訳ありませんが、ヴィルニキはシェーンハイントではなくシェーンハイトじゃありませんでしたか？ (2021年5月4日 4時) (レス) id: 2e12baa0e6 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - あつめ。さん» ご報告ありがとうございます。アダムとイヴの話好きです (2020年7月16日 17時) (レス) id: 11b37f809e (このIDを非表示/違反報告)
あつめ。(プロフ) - このキャラ感めっちゃ好きでいつも読ませていただいてます！アナザー（49ページ）のところで名前がアダムになっちゃってます…（ｺﾉﾘﾝｺﾞﾉﾊﾅｼｯﾃｱﾀﾞﾑﾄｲｳﾞﾉﾖｳｿｶﾅ） (2020年7月16日 16時) (レス) id: 4ea6ed452d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：冬雪
| 作成日時：2020年7月5日 0時
