◆520.これが僕だ ページ41
ジャミル.
自分でとんでもない事を言ったことに自覚がないのかこの鈍感女は。軽く睨みつければ『えぇ……なんで僕睨まれてんの?』と面倒そうな顔をする。
ジャミル「……もういい。面倒くさい」
『えぇ……』
ジャミル「そもそも、君はどうして今でも俺の隣にいてくれるんだ?」
『……』
ジャミル「君に告白したのだって、君がバカな女だと思ったから利用しようとしてやった行為だし、君の友達にも嘘をついて騙そうとした。
俺は憎まれても、おかしくはないんだ」
あのまま、Aが来なかったら、そのまま、地獄の底へと堕ちていたら、本当に何もかもから解放されるはずだった。
なのにAは無理矢理また重い鎖を俺に縛りつけて、その鎖を引いて無理矢理外へと連れ出した。
リドルも、レオナ・キングスカラーも、アズールも、こんな気持ちだったんだろうか。
ジャミル「それとも君はどこぞのボンボンみたいに学習能力のない能天気なバカなのかな?」
『清々しい程に吹っ切れやがってこの野郎』
Aは『前のジャミル先輩の方が優しかったな』とクソデカい溜息を吐いて『でも、』と俺を見る。
『僕は、今の君が好きだ』
ジャミル「……!」
『それが君の本心というのなら、僕は今の君を信頼するよ』
そう言って優しく笑うA。
こんな笑い方も出来たのかと、驚きつつ、彼女の言葉に心臓が強く疼く。
どうして、彼女はこんなにも真っ直ぐなのだろう
眩しい。
憎い。
痛い。
彼女は俺を殺そうとしてるのかもしれない。
何かの感情で俺を押し潰して、追い込んで、最後には何度も殴って、殺してくるかもしれない。
だって、彼女を見ているだけでこんなに泣けて気そうになるんだ
こんなの、恐怖でしかない
『だから、これからも仲良くしようね。ジャミル先輩』
ジャミル「断る」
『即答!?』
ジャミル「俺は誰とも仲良くなろうとする気はないからな。
それに、君と一緒にいると面倒な事に関わってしまいそうだから極力君のことは避けたいと思っている」
『それが恩人に対してとる態度かあ"ぁ"ん?』
ジャミル「そもそも女性らしくない汚い言葉を使うあたりから嫌だ。君には淑やかさとか諸々ないのか?」
『これが僕だ!!!!』
『てか、他にも女性らしいところあるだろ!?』と騒ぐAを横目に、
なんでこんなヤツに意識しまっているのだろうと、
自分に嫌気がさすばかりだ。
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冬雪(プロフ) - ブルーサファイアさん» ご報告ありがとうございます (2020年10月4日 18時) (レス) id: a124ecb095 (このIDを非表示/違反報告)
ブルーサファイア(プロフ) - 507話の『お前の宴好き、なんとかならないのか?』のところなんですけどアズールのセリフになってますが喋り方からしてジャミルではないでしょうか? 何度も読み返してます!頑張ってください! (2020年10月4日 15時) (レス) id: bd3a10c6c4 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - moekaさん» ◆15◇のProfileで詳しく書いたつもりのものがありますのでそちらへお願いします (2020年8月25日 17時) (レス) id: cd043d76e1 (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - それぞれの監督生の性格などが詳しく知りたいです。検討をお願いします。 (2020年8月25日 16時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - 冬雪さん» ありがとうございます(*´▽`*) (2020年7月29日 10時) (レス) id: ebf2abea67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冬雪 | 作成日時:2020年6月24日 0時