◇501.お人好し ページ22
ジャミル.
『君は、本当に可哀想な奴だ。大人達に事情を押し付けられ、不自由な生活を過ごしてきたのだから』
ジャミル「……」
『僕だって、相手によっては賞を勝ち取りたいし、ゲームにだって勝ちたいと思うし、テストの点数だって��まあ、次は頑張れよ��って言われるくらいなら立場関係なく相手より良い点取る』
ジャミル「君は俺じゃないから、そんなこと言えるんだ……」
『そうだよ。僕は君みたいに従者じゃないし、我慢をする時はあるけれど君程我慢強くない。だからと言ってカリムみたいに金持ちでもない。
僕はね、魔法が効かないってだけで、それ以外は普通の女なんだよ』
Aの顔を見ると、彼女はどこか寂しそうに微笑んでいた。
『元の世界に帰ったって、いい事なんてないかもしれない。大勢の奴らが君を責めるかもしれない。
でも、君はそれから逃げちゃダメだ』
ジャミル「……っ」
『君はカリムを裏切った。それでもカリムは君に何をした？君を正気に戻そうと必死だっただろ？気付いてたか？カリムのヤツ、君に一切攻撃を当てないで怪物にずっと攻撃をしていたんだ。
オクタヴィネルの３人はバリバリ君に攻撃を当てていたけど』
……よく、覚えていない
それでも、カリムが泣きながら俺に何か呼びかけていたような気がする。
『呆れるくらいお人好しだと思わないか？』
ジャミル「……そういうところが嫌いなんだ……」
『うん。嫌いでも好きでもいいから、
帰ろう？ジャミル先輩』
ジャミル「……」
『そんで、あんな猫被ったようなキャラはもういいから、ありのままの君でいてよ』
ジャミル「A……」
『どうにもなっちゃダメなんだ。そもそも！君がいないと、誰がカリムを慰めるんだ？』
ジャミル「結局俺に押し付けるんじゃないか」
『バレたか』と顔を逸らすA。
……お人好しは、君もだろう
なんで、そこまでして俺を救おうとするんだ。
幻滅してもおかしくないのに。
最初は何も考えてなさそうなバカに見えて、今度は憎たらしい女だと思って、今ではもう……
俺はAの肩に顔を埋める
ジャミル「……君が、大っ嫌いだ」
すると、Aから笑い声が聞こえた。
『うん。それでいいよ。��好き��より断然信頼出来る言葉だ。
帰ろうか、ジャミル先輩。みんなが待ってる』
すると、ゆっくりと闇が消えていく。
めまぐるしい歪みも、欠けた光も。
俺達の世界から消えて行く。
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冬雪(プロフ) - ブルーサファイアさん» ご報告ありがとうございます (2020年10月4日 18時) (
レス) id: a124ecb095 (このIDを非表示/違反報告)
ブルーサファイア(プロフ) - 507話の『お前の宴好き、なんとかならないのか？』のところなんですけどアズールのセリフになってますが喋り方からしてジャミルではないでしょうか？ 何度も読み返してます！頑張ってください！ (2020年10月4日 15時) (レス) id: bd3a10c6c4 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - moekaさん» ◆１５◇のProfileで詳しく書いたつもりのものがありますのでそちらへお願いします (2020年8月25日 17時) (レス) id: cd043d76e1 (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - それぞれの監督生の性格などが詳しく知りたいです。検討をお願いします。 (2020年8月25日 16時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - 冬雪さん» ありがとうございます(*´▽｀*) (2020年7月29日 10時) (レス) id: ebf2abea67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2020年6月24日 0時
