◇458.特訓中 ページ28
イヴ.
アズール「カリムさん、無属性の魔法を撃つ際は速さよりも攻撃することに集中してください」
カリム「おう、わかった！」
今日のカリム先輩は機嫌が良いようだ。
いつもの邪智暴虐な様子はない。
適度な訓練に、適度な休憩時間。寮生の人達も嫌々という雰囲気もない。今時点では暴動は免れたかな、と安堵する。
イヴ「ところで、私達は……」
フロイド「イヴ達は魔法使えないでしょ？」
ジェイド「貴女達は休憩時に僕達にタオルや飲み物を渡してくださるだけで大丈夫ですよ」
『筋トレから一気に楽になったな』
グリム「じゃ、オレ様は木陰でゆっくり……」
フロイド「アザラシちゃんは魔法使えるでしょ」
ジェイド「一緒に楽しみましょうね」
グリム「ぎいやぁぁぁぁぁぁぁぁああああああ！！
イヴ、A！助けてくれなんだゾ！」
イヴ「頑張れ〜」
『頑張れ〜』
手を振って見送ると、フロイド先輩に首根っこ掴まれたグリムくんは最後まで「裏切り者ぉぉおおお！！」と叫んでいた。
イヴ「グリムくん、大丈夫だよね？」
『いいヤツ、ではあったよ……』
イヴ「まだ死んでないよ！？」
『それより、休憩時間まで暇だなぁ……』
Aちゃんはキョロキョロと辺りを見渡すと、『あ』と何かを見つけたらしい。
『ジャミルせんぱーい！』
ジャミル「ん？ ああ、君達か」
『先輩なんで誰ともペア組まずに１人でやってるんですか？ぼっちですか？』
イヴ「(Aちゃん、ハッキリしすぎだよ……)」
私はAちゃんの背中に隠れながら、何故か１人で魔法の特訓しているジャミル先輩に近づく。
『カリムの傍にいなくていいんですか？』
ジャミル「アズールに追い出されたんだ。
��カリムさんの面倒は僕が責任持って見ますのでジャミルさんは普段はカリムさんの傍にいて満足に特訓も出来ないでしょうから心置きなく誰かとペアを組んで魔法の特訓をしてきてくださいね��とな」
『へー』
イヴ「(また強引に貫いたなアズール先輩)」
『なら、僕がペアを組みましょうか？』
ジャミル「え！？」
イヴ「え！？」
ジャミル「しかし、君は魔法を使えないだろう？」
『アドバイスくらいは出来ますよー。だてに実技を見学してるわけじゃないですから』
自信ありげに胸を叩くAちゃんを横目にジャミル先輩が私の方を見た。
私はただ苦笑いを浮かべた。
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冬雪(プロフ) - 瑠奈さん» 誤字報告ありがとうございます (2022年7月6日 9時) (
レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
瑠奈 - 452話でフロイドの発言のとこジェイドになってますよ (2022年7月6日 8時) (レス) @page22 id: f6c02603c1 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - かささん» 誤字報告ありがとうございます (2021年6月14日 19時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
かさ - 454話のジャミルの発言でリーチ兄妹になってますよ。 (2021年6月14日 19時) (レス) id: 1eba2fdd86 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 朔さん» ご報告ありがとうございます (2021年2月5日 9時) (レス) id: 789871a44a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2020年6月13日 0時
