◇148.馬鹿げている ページ5
イヴ.
『いや、嘘はついてないよ』
ジャック「そ、そんなこと有り得るのか？」
『同じ人間なんだから有り得るだろ』
グリム「コイツは普通じゃないんだゾ」
『おい。
てか、僕先輩達にマジカルペン渡してくるよ』
『先に教室行ってて』と校舎に入って行った先輩達を追いかけるAちゃん。
ジャック「……変なヤツだよな、アイツ」
イヴ「Aちゃんのこと？」
ジャック「あのレオナ先輩にまで歯向かってたし、ラギー先輩にはビンタするし」
イヴ「ああ……」
たしかに、思いっきりがある。
でもそれは、誰かのためだということを私は知っている。
Aちゃんは、自分からはそう言わないけど。
私達は校舎に向かって歩き出す。
エース「まあ、アイツはそこらへんの女より暴力系だし、言葉より行動派だから一緒にいて疲れることなんて日常茶飯事だよ」
デュース「でも、誰よりもお人好しなんだ」
ジャック「……」
イヴ「Aちゃんは、ジャックくんが信用出来ないって言っていた��誰かのために動く人��だよ。
でもそれで、危うく命を失いそうになった人を助けたのは本当のことなんだよ」
正直だからこそ、飾り気のない言葉で誰かを奮い立たせる。
優しいからこそ、いつでも誰かの支えになる。
……優しい、お姉ちゃんのような存在
イヴ「Aちゃんって誰かが��助けて��って言う前に助けてくれる人だよ。
……だから、Aちゃんだけは信用してほしい。
私の自慢のお友達だから」
ジャック「……つっても、俺はまだお前らを信用したわけじゃ」
エース「そんなこと言って、少しAのこと好きになりそうだっただろ」
ジト目でジャックくんを見るエースくん。
ジャック「は？」
エース「気の強い女好きそうだもんな、アンタら」
ジャック「おい、勝手に話を進めるな」
グリム「オイ！Aとイヴはオレ様の子分なんだゾ！」
イヴ「いや、私は子分になったつもりは……」
みんなで騒ぎながら教室に向かう。
元の世界に帰りたいとは思ってるけど、この世界で彼らと過ごす時間も、正直楽しいわけで。
イヴ「(Aちゃんは、どう思ってるのかな)」
私は……
もし、元の世界に帰れなくなったとしても、エースくん達やグリムくん、校長先生達がいて、
一番は、Aちゃんがいてくれれば、私はそれだけでこの世界で生きていけるかもしれない。
……なんて、馬鹿げているだろうけど
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冬雪(プロフ) - アルファさん» ご報告ありがとうございます。これからもご愛読の方をお願いします (2020年4月17日 15時) (
レス) id: e3ba6a1386 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - 161話で、八つ当たりはジャックすればいいになってました (2020年4月17日 11時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - とっても面白くて、何回も読み返したくなる面白さ･･･ヤバいです！ (2020年4月17日 11時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - アルファさん» ご報告ありがとうございます (2020年4月16日 18時) (レス) id: e3ba6a1386 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - 186話でレオナがレオナ先輩ってさいごにいってました (2020年4月16日 17時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2020年4月12日 3時
