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◇160.全部無意味 ページ17

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レオナ「その苦痛が、絶望が……
お前らにわかるかぁアアアアアアアッ!」



また、水が滴るような音。

それと同時に、レオナ寮長の魔法石が黒く染まっていく。



……ああ、そうか

この水音は、ブロットが溜まる音だったのか。



僕の目の前に、レオナ寮長の変わり果てた姿がそこにあった。




ジャック「なんだ、ありゃぁ……!?
レオナ先輩の身体から、でけぇ影が!」

デュース「あれは……ブロットの化身!」

グリム「アイツ、リドルみてぇに闇堕ちバーサーカー状態になっちまったのか!?」




だから止めたかったのに。

なんでこうも、男は勝手に突っ走ってしまうのか。



リドル「くっ……立てる者は自力で待機!
エース、デュースは怪我人を連れて外へ。
リリア先輩、先生達に救援を頼みます!」

エース「はい!」
デュース「はい!」

リリア「あいわかった。しばし持ちこたえよ」

リドル「Aはすぐレオナから離れて!」



レオナ寮長の腕を振り払おうとすると、顎を掴まれてしまう。

本当のライオンが睨んだみたいに、レオナ寮長は歯を剥き出しにしながら僕に唸る。




『リドル先輩!』

リドル「どうしたの!?」

『無理っぽいです!』

リドル「……バカ!」




いや、バカはないでしょ




ジャック「よくわかんねぇが……レオナ先輩をぶん殴って正気に戻せばいいんだな?」

イヴ「そ、そういうことになるね!」

ラギー「オ……オレも、手伝うッス……ゴホッ……あそこまで、言われて寝てられるかってんだ」



レオナ「ハイエナ風情が俺に刃向かおうってのか?ハハハハハハ……笑えねぇ冗談だ。
全員明日の朝日は拝めないと思え!」




すると僕の顎を掴んでいたレオナ寮長の手が首元へ移動し、僕の首を絞めつける。




『ぐっ……っ!!』

イヴ「Aちゃん!!」



レオナ「覆せない世界など、全て砂に変えてやる!全部無意味だ……何もかも!」


『そん、なの……誰が決めた!』


レオナ「この後に及んでまだ喋れるんだな、お前」



すると更に僕の首を絞めつける力が強くなる。

意識が遠くなってくると、火属性の魔法がレオナ寮長を襲う。



レオナ「ぐぅ……っ!」

『わっ』



その衝撃で吹き飛ばされた僕は地面に倒れる。

そして起き上がろうとした刹那、僕の真上にはブロットの化身の前足があった。



『あ、詰んだ』

ラギー「簡単に諦めようとすんな!!」


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◇161.恨み晴らさぬおくべきか→←◇159.不屈なんて



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冬雪(プロフ) - アルファさん» ご報告ありがとうございます。これからもご愛読の方をお願いします (2020年4月17日 15時) (レス) id: e3ba6a1386 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - 161話で、八つ当たりはジャックすればいいになってました (2020年4月17日 11時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - とっても面白くて、何回も読み返したくなる面白さ・・・ヤバいです! (2020年4月17日 11時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - アルファさん» ご報告ありがとうございます (2020年4月16日 18時) (レス) id: e3ba6a1386 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - 186話でレオナがレオナ先輩ってさいごにいってました (2020年4月16日 17時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冬雪 | 作成日時:2020年4月12日 3時

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