◇170.終戦 ページ27
イヴ.
イヴ「……ん」
ゆっくりと、目を開けた。
グリム「あっ、イヴ!目が覚めたんだゾ?」
『大丈夫?イヴ』
グリムくんとAちゃんが私の顔を覗き込む。
イヴ「ここはどこ?」
エース「後半試合が始まってすぐ、グリムがぶん投げたディスクが頭に直撃して気絶したの。
覚えてない?」
イヴ「あ」
そうだ、私、グリムくんが飛ばしたディスクが頭に当たって……Aちゃんの『グリムー!!!!』という怒号が聞こえた直後に気絶した。
『お前はすぐ調子に乗るからなー』
グリム「避けなかったイヴも悪いんだゾ!」
『開き直んな!』
苦笑いを浮かべるとジャックくんがこちらに歩いてきた。
ジャック「初心者が無茶な真似するからだ」
デュース「とにかく目を覚ましてよかった」
エース「てなわけでお前が寝ている間に閉会式もとっくに終わって、もう会場の撤収作業始まっちゃってるよ」
イヴ「そうなんだ……」
試合には出られたけど、あまりにも短い時間だったから、あまり楽しめなかったような……
イヴ「優勝寮はどこだったの?」
レオナ「優勝寮はディアソムニア寮だ」
隣から声が聞こえたため、振り向くと私と同じようにベッドに横たわるレオナ先輩と、その側で立っているラギー先輩がいた。
ラギー「あーあ。
結局、手も足も出なかったッスねぇ」
『僕にも手も足も出なかったよねー』
レオナ「お前は反則だ」
ラギー「魔法が効かないッスから、ディスク取られたら力尽くで奪わないといけないし、ちょこまかと動き回るしで、やっぱりあんたはズルいッス」
ラギー先輩にそう言われ、得意げに笑うAちゃんが可笑しくて私も笑う。
エース「噂には聞いていたけど、マジでディアソムニア寮長ハンパなかったわ」
デュース「ああ……凄かった。
イヴとAも見たら驚くはずだ」
イヴ「Aちゃんは見てなかったの?」
『僕はイヴが気絶してからずっと保健室で診ていたからな』
ラギー「その後運び込まれてきたオレ達を見てめっちゃ笑ってたッスよね」
『だってジャックに担がれて来るなんて面白すぎたんだもん』
ジャック「そんなにか?」
『たか聞いてよイヴ!レオナ寮長まだ懲りてないんだって!』
レオナ寮長さんが今回の事を反省していないこと、来年の話とかで盛り上がっている時だった。
「あーっ!おじたん!やっと見つけた!」
.
1157人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
冬雪(プロフ) - アルファさん» ご報告ありがとうございます。これからもご愛読の方をお願いします (2020年4月17日 15時) (レス) id: e3ba6a1386 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - 161話で、八つ当たりはジャックすればいいになってました (2020年4月17日 11時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - とっても面白くて、何回も読み返したくなる面白さ・・・ヤバいです! (2020年4月17日 11時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - アルファさん» ご報告ありがとうございます (2020年4月16日 18時) (レス) id: e3ba6a1386 (このIDを非表示/違反報告)
アルファ - 186話でレオナがレオナ先輩ってさいごにいってました (2020年4月16日 17時) (レス) id: 2d5813c050 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:冬雪 | 作成日時:2020年4月12日 3時