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154.隠し事 ページ16

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栞「知ってる?こんな風に手を合わせて人差し指と親指の間を覗くと人じゃないモノが見えるんだってさ」

『へぇ……』



栞ちゃんが得意げにそれを見せるが、私の場合そうしなくても人じゃないモノを見てきている。

とは言えないのでとりあえず愛想笑いを浮かべる。




栞「あ、その顔は信じてないな」

『そんなことないよ。
でもそれ、本当に見えてるの?』

栞「家でやってみたけどなんも見えなかった」




「教室にもいないし」と人差し指と親指の間を覗きながら教室を見渡す幼馴染。

たしかにこの教室には人じゃないモノはいない。

すると私の方を向き直る栞ちゃん。




栞「お化けいないからAの正体暴くわ」

『私の正体って何!?』

栞「実は第三の目があったり?」

『ないよ!』




一体何年一緒にいたと思っているんだ。



今更幼馴染に隠し事なんて……




栞「……え?」

『?』

栞「なんか……あんたの後ろに……」

『え、振り向きたくない』




刹那、ポン、と私の肩に誰かが手を置く。

「触ってる触ってる!」と騒いでいる幼馴染。



私はゆっくり後ろを振り向く。

するとそこには凄くいい笑顔の平野くんと今剣くんがいた。


……隠し事、あった




『(い、いつの間に……)』

栞「す、凄いこれ!」

『わ、私には見えないな〜……』

栞「Aもやってみれば?」

『私は怖くて出来ないかな……
だってもし、怖いお化け見て憑きまとわれたら怖くない?』

栞「まぁ、たしかに」

『やるのは控えた方がいいよ、うん……』



栞「なんか目、泳いでない?」

『え、多分、気のせい……』




すると鐘が鳴り、みんなそれぞれ席に着く。

栞ちゃんも黒板の方に向き直り、私は鞄の中を探ると、そこには二振りの短刀が入っていた。




『……』




今剣くん達の方に向き直ると、私に話しかけることもなく、ただ周りの人達を観察している。

小声で今剣くんに話すと、




今剣「はなしかけないでください」

『……申し訳ありません』



何しに来たんだろう……




平野「僕らのことは気にせず授業に励んでください主君」




今剣くんとは正反対な平野くんに私は頷く。


彼らもきっと守り刀として私の傍にいるんだと思うけど、とりあえず何も言わずに鞄の中に刀を入れておくのはやめてほしいと私は切実に思うのだ。


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あむ - 私が読んでる夢小説の中で一番好きです‼︎更新楽しみに待ってます‼︎ (2022年5月29日 8時) (レス) id: 349116d89c (このIDを非表示/違反報告)
- 更新楽しみに待ってます(●´▽`●)だれ落ちになるんでしょうか? (2021年10月25日 16時) (レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
幸別愛友 - 一番最初から読んできて、この物語はずっと私の癒しになっています!更新頑張って下さい、応援しています! (2020年2月8日 10時) (レス) id: 978af02bfc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冬雪 | 作成日時:2020年2月4日 3時

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