75.自分を犠牲に ページ29
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「あはっ……あははははははははは！！」
堀川さんの高笑いがその場に響く。
『……どうして、なんですか加州さん』
「……っ」
『加州さん達が止めなかったら、少しは浄化出来たかもしれないのに何故止めたんですか！？』
「……穢れが進行している刀剣男士に審神者が触れると命の危険があるからだよ。場合によっては死んじゃう」
『私はそれでもよかった！』
「な、なにをいってるんですか！ぼくたちはあなたをおもって」
『それなら私の思うようにさせてよ！』
「っ」
これは我儘かもしれない。けれど、私は間違っていない。
無謀かもしれないけれど、無駄でもない。誰かの命を救えるなら私は自分の命を犠牲にしてもいい。
私は堀川さんを見た
目が合う
堀川さんは刀を構えて私に迫り来る。私は手に力を込めながら前に出ようとすると、また加州さんに止められる。
振り払おうと、加州さんの方を見ると、加州さんは今にも泣きそうな顔をしていた。
『(え……)』
「余所見してると危ないよー」
金属のぶつかる音が耳に響く。
正面を向くと大和守さんが堀川さんの刀を受け止めていた。
『大和守さん！』
「っていうか兼定も手伝ってよ。顕現されたばかりの僕じゃ堀川に敵わないよ」
「お、おう！」
和泉守さんは身体の中から刀を取り出すと大和守さんに加勢する。
「主って優しいんだね」
『え……？』
「でも主の優しさは誰にでも向けられるんだね。自分の命を犠牲にしてまで助けたいんだよね？」
『……はい』
「なら自分も助かる方法も考えなきゃ」
『……自分も？』
「��相手が助かれば自分は犠牲になってもいい��なんて無責任な考えは捨てて��相手も助かって自分も助かる��方法を考えなって言ってんの」
自分も助かって、相手も助かる方法
大和守さんが言ってることも正しい。でも、どうすれば？誰にも邪魔されないで、堀川さんと二人で話せる場所も欲しい。そんな都合のいい場所……
『……あ』
「思いついた？」
私は頷くと、刹那、大和守さんが私を持ち上げる。
『え』
「んじゃ行ってこーい」
『え、ちょ、待っ……投げないでくださぁああい』
何故か投げられた。
しかし投げられたことによって堀川さんに急接近出来た。
私は堀川さんに抱きついた。
『堀川さん！聞こえてるなら聞いてください！』
「……」
『私を……貴方の神域に閉じ込めてください！！』
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冬雪(プロフ) - たまごやきさん» コメントありがとうございます。毎回題名が変わる小説ですがこれからも読んでいただけると幸いです (2019年6月9日 9時) (
レス) id: 319301ee3c (このIDを非表示/違反報告)
たまごやき - こんにちは。今までコメントしていなかったのですが、いつも作者様の作品を読ませて頂いてます。あんスタの方から読み始めたのですが、どちらもとても引き込まれてしまいとても好きです。これからも作者様のペースで更新してくださると嬉しいです。 (2019年6月9日 9時) (レス) id: 7f42fd7b15 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 幸別愛友さん» コメントありがとうございます。これからも頑張ります。 (2019年5月25日 15時) (レス) id: 13dcdbbff5 (このIDを非表示/違反報告)
幸別愛友 - すごくいいお話です…(*´^-^`*) その文章能力わけてほしいくらいです…(>д<。) これからも更新頑張って下さい！楽しみにしてます！！ (2019年5月25日 12時) (レス) id: 978af02bfc (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 瑠花さん» 他人が作ってしまうと自分が作った物語が思い通りにいかなくなります。誰も語彙力がないことを馬鹿になんてしませんよ。馬鹿にする方が馬鹿なんですから (2019年5月24日 22時) (レス) id: 13dcdbbff5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2019年5月20日 21時
