50.予感 ページ4
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『……ということがありまして……』
「え、その通りじゃないですか」
『鯰尾くんって正直ですよね……』
昼間に大和守さんと話したことを鯰尾くんに言えば真顔で否定すらされなかった。彼の正直さには感心する程である。
自分のこと��変な人��とは自覚していなかったから少し気になるところではあるが前向きに考えれば自分のことまた一つ知れたということになる。
「……主、前向きに物事を解決しようとしてませんよね？」
『え』
「でも前向きなのは貴女のいい所ですので俺はとやかく言いませんけどねっ」
そう言って仰向けに寝転がる鯰尾くん。彼曰く私の部屋は霊力に満ちていて居心地が良いらしい。
「やっぱり審神者部屋はいいですね〜」
『そんなにいいんですか？』
「前にも言いましたけど審神者部屋は霊力に満ちていて俺達、刀剣男士にとってはとても居心地がいいんですよ」
『どんな感じになんですか？霊力って』
「霊力は人によって違います。前代の主はなんだか温かくて傍にいるだけで眠くなりました」
『私はどんな感じですか？』
「貴女のは……」
鯰尾くんは少し考えた後、おもむろに起き上がる。
「柔らかい感じがします」
『柔らかい？』
「柔らかくて、いい匂いがします」
『匂いもあるんですか！？』
「そりゃありますよ」
自分じゃ全然わからない霊力。みんなが心地いいのだと言うのなら気にすることなんて一つもないのだけれど。
そしてふと、時計を見ると時間になっていた。
『では私、鍛刀部屋に行って来ますね』
「お、新入りさんの登場ですか？主は誰狙いなんですか？」
『鯰尾くんは誰がいいですか？』
「……骨喰藤四郎が、いいですかね」
��骨喰藤四郎��
刀帳で見たことがある。粟田口で、鯰尾くん達の兄弟で、どことなく鯰尾くんに似ている綺麗な人。
『……会いたいですか？』
「そうですねぇ……いままで来てくれたことありませんでしたからあんまり期待していないんですけどねぇ」
『いままで？お爺ちゃんがこの本丸の主をやっていた頃から全くなんですか？』
「来ませんでした。もしかしたら俺、骨喰に嫌われてるとか」
『ないと思いますよ？』
「……え」
『兄弟なんですよね？たとえ憎いと思っても嫌いになれないと思いますから』
「そうですか……？」
『きっと大丈夫だと思います。だから鯰尾くんは私を信じていてくれればそれでいいんです。これは私の、審神者の勘というやつです』
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冬雪(プロフ) - たまごやきさん» コメントありがとうございます。毎回題名が変わる小説ですがこれからも読んでいただけると幸いです (2019年6月9日 9時) (
レス) id: 319301ee3c (このIDを非表示/違反報告)
たまごやき - こんにちは。今までコメントしていなかったのですが、いつも作者様の作品を読ませて頂いてます。あんスタの方から読み始めたのですが、どちらもとても引き込まれてしまいとても好きです。これからも作者様のペースで更新してくださると嬉しいです。 (2019年6月9日 9時) (レス) id: 7f42fd7b15 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 幸別愛友さん» コメントありがとうございます。これからも頑張ります。 (2019年5月25日 15時) (レス) id: 13dcdbbff5 (このIDを非表示/違反報告)
幸別愛友 - すごくいいお話です…(*´^-^`*) その文章能力わけてほしいくらいです…(>д<。) これからも更新頑張って下さい！楽しみにしてます！！ (2019年5月25日 12時) (レス) id: 978af02bfc (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 瑠花さん» 他人が作ってしまうと自分が作った物語が思い通りにいかなくなります。誰も語彙力がないことを馬鹿になんてしませんよ。馬鹿にする方が馬鹿なんですから (2019年5月24日 22時) (レス) id: 13dcdbbff5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2019年5月20日 21時
