25.「救い」 ページ26
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今剣？「あるじさま、あそびましょ」
「い、いや…っ」
今剣？「アールージーサーマー…」
今剣くんの姿がみるみる歴史修正主義者に変わっていく。
じりじりと迫ってくる敵から後退りすれば、背中に木が当たる。
油断をした時、もう目の前には敵がいて、頭上から刀が振り降ろされた。
鯰尾「てやっ！！」
敵は真一文字に鯰尾くんに斬られ、消滅する。
私は安堵して、木にもたれながら座り込む。
鯰尾くんはそんな私を見て、刀を鞘に仕舞い、私に近づく。
鯰尾「大丈夫ですか？主さんっ」
「な、鯰尾くん…！」
鯰尾「泣いちゃうほど怖かったんですかー？」
私は鯰尾くんの袖を掴んで、嗚咽を押し殺して涙を流した。
しかし鯰尾くんは私を抱き締めて私の髪を撫でたり背中を優しく叩いたりしてくれる。
「な、鯰尾くん…？」
鯰尾「怖かったでしたか？」
「え…？」
鯰尾「泣き声とか我慢しないでください。敵はこの森に潜んでいた刀剣達が今頃一掃して、もういないと思いますよ？」
顔を上げれば、鯰尾くんが優しく微笑んでいた。
顔と似合わずしっかりしている身体。細い腕をしているのに刀を振り回す腕力を持っている。
「(最初に出会った時は女の子だと思ったのに…)」
鯰尾「どうしました？主さん」
「鯰尾くんってやっぱり男の子なんだなー、って」
鯰尾「なにですか。主は俺のこと女だと思ったんですか？」
「…最初の頃は」
鯰尾「マジですか。最悪です」
「ごめんなさい…」
◇
◇
見た目の問題。
◇
鯰尾「主さんを置き去りにして帰ろうかなー」
「やめて！それだけはやめて！」
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作者名：冬雪
| 作成日時：2018年7月28日 0時
