20.「グル」 ページ21
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乱「あ!主さん来てくれたんだ!」
平野「主君!」
日も沈んで、空には月が昇った時刻。
刀剣達が集まっている部屋へと入れば、短刀の子達が私を見るなり寄ってきて、乱くんの場合抱きついてきた。
青江「おや。君も来たんだね」
「来ちゃいました」
鯰尾「主が来たなら面白くなりそうだね骨喰」
骨喰「期待しているぞ主殿」
「何を期待しているの!?」
部屋を見渡すと青江さん以外はみんな短刀の子達で太刀や鯰尾くんと骨喰くん以外の脇差や打刀の人達がいないと気付く。
「もっと大人の人達もいると思ってた」
青江「いるよ」
「え」
骨喰「参加していない者もいるが他の者達は裏の森で俺達を驚かすために今頃準備中だろう」
鯰尾「俺と骨喰は短刀達が逃げないための監視役だよー」
「みんなグルなんだね…」
鯰尾「主が参加するって言ったら皆さん気合い入れてましたよ」
「変なところで気合いをいれないでほしいよ!?」
この後に起こる未来を想像し、絶望しながら、ロウソク一本の灯りしかない部屋に座れば、短刀の子達が私の服の袖を掴んだり、寄ったりする。
「では、始めようか」と青江さんが言えば、一気にその場の空気が凍りつくような感覚に襲われる。
青江「……………あ」
「!?」
秋田「な、なんですか?」
青江「主の後ろに…」
「いやぁぁああ!!無理無理無理無理!!」
青江「凄い笑顔の鯰尾くんが」
鯰尾「あ、バレました?」
乱「鯰尾兄やめてよ!!」
鯰尾「だって主を怖がらせろって鶴丸さんが」
◇
◇
先が思いやられる。
◇
愛染「今のでちょっと冷えたかも…」
蛍丸「っていうか俺、短刀じゃないんだけど」
骨喰「見た目」
蛍丸「ふざけんな」
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作者名:冬雪 | 作成日時:2018年7月28日 0時