17.山姥切国広「匂い」 ページ18
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堀川「兄弟、その布、何日洗ってないの？」
山姥切「…三日」
「お洗濯しようよ…」
いつもの如く部屋の隅で縮こまってる山姥切くんの布を堀川くんと一緒に剥ぎ取ろうとすれば必死に抵抗してくる。
昨日は出陣に出ていた山姥切くんの布は血がこびり付いており、お洗濯しないとなんだかエグい。
山姥切「俺は写しだ。俺に構うな」
「またそうなこと言う…。せっかく綺麗な顔してるのに隠していたらもったいないよ？」
山姥切「…綺麗とか言うな」
「太刀組を呼ぼうかな…」
山姥切「呼んだら切る」
堀川「必死か」
私と堀川くんはどうしようかと迷う。
一先ず私は山姥切くんの目の前に正座で座る。少し警戒する山姥切くんに私は拳を出す。
「じゃんけんぽん」
山姥切「……あ」
私がグーで山姥切くんがチョキを出す。
その瞬間「はい、兄弟の負けね」と堀川くんが瞬時に山姥切くんから布を剥ぎ取った。
山姥切「んな！？」
堀川「それじゃあ僕お洗濯して来ますね」
「お願いね」
堀川くんを見送っていると、後ろからの殺気が強いくて辛い。
「代わりと言ってはなんだけど」
山姥切「あんたの布なら使わない」
「え、ダメかな？準備はしといたんだけど」
山姥切「絶対使わない」
「(そんなに嫌か)」
一様、山姥切くんが拗ねると思って準備していた布が無駄になってしまい溜息を吐く。
山姥切くんも溜息を吐いた後、更に膝を抱えて小声で呟く。
山姥切「…あんたの匂いに包まれるのは」
「え？」
山姥切「なんか、恥ずかしい」
「…」
◇
◇
君に抱き締められてるみたいだ。
◇
後日談。
「…私って臭いのかな」
堀川「突然すぎて言葉に困ります」
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作者名：冬雪
| 作成日時：2018年7月28日 0時
