15.乱藤四郎「意識」 ページ16
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「そろそろ寝よっか」
私の声がけにみんなが「はーい」と返事して自室へと向かう。
私は私にもたれかかって寝てしまっている小夜くんや五虎退くんを起こそうとすれば後ろから乱くんに抱きつかれる。
乱「ねーねー主さん」
「?」
乱「今日は一緒に寝よ?女子トークしたい」
「女子トーク…」
女の子みたいに可愛い乱くん。
時折「女の子同士だからいいでしょ?」と言い寄られるけど一期さんに止められる。
女子トークなんて前の世界にいた時振りだ。
「…女子トークなんて久しぶりだなぁ」
乱「ここ男しかいないもんねー」
「最近のオシャレの話とかしたなー」
乱「恋バナもしたいよねっ」
「したいねー。でもダメ」
私は乱くんの頬をつつく。
乱くんは少しキョトンとした後、突然私の肩を掴んでブンブンと前後に揺らす。
乱「なんでなんでなんでー!?」
「だ、だって乱くん男の子でしょ!?」
乱「…え」
「乱くんは女の子みたいに可愛いけど、やっぱり男の子と一緒に寝るなんて恥ずかしいよ」
乱くんはまたキョトンした。
そしてパァッという効果音がつきそうな程明るい顔をする。そして私の頬に自分の頬をすり寄せた。
乱「もー、主さんはしょーがないなー」
「?」
乱「僕も意識しちゃったから今回はいーや」
「おやすみ」と自室へと戻る乱くん。
今回は、と言っていたから今度もあるんだろうか。
「(可愛い顔でも男の子って何するかわからないから怖いよね)」
私は溜息を吐いた。
◇
◇
乱「(男って意識してくれるのはうれしーよね)」
◇
乱「主さんについての恋バナしたいから付き合って」
薬研「勘弁してくれ」
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作者名:冬雪 | 作成日時:2018年7月28日 0時