1.加州清光「綺麗」 ページ2
清光.
「凄く可愛いよ」
俺の顔をまっすぐ見て、綺麗な目で、柔らかく笑う主の顔は鮮明に俺の脳裏に焼き付いた。
清光「主って可愛いよね」
安定「…」
清光「俺も可愛いけど」
安定「結局何が言いたいのさ」
夕餉の支度を安定としながら主のことを話す。
主は料理が得意だ。だから料理の仕方は主から教えてもらい、出来るだけ主の味付けに近づけて、出来るだけ主好みの味に近づけようと努力した。
そうすれば「夫のために頑張る妻かよ」と安定に言われた。
安定「女々しい男は嫌われるよ」
清光「主はそんな奴じゃないもん」
安定「ホントお前って主のことスキだよねー」
清光「だって主って綺麗じゃん」
安定「綺麗?」
清光「主の目ってとても澄んでて綺麗なんだ。あと笑顔も柔らかくて綺麗なんだよ」
可愛くて綺麗。
主はそんな人だ。
そう思いふければ遠くから歩幅の小さい足音が聞こえてきた。安定と後ろを振り向けば主がひょこっと顔を出した。
「お手伝いすることあるかな?」
清光「主は部屋で待っててよー」
安定「こういうことは僕達の役目だからねー」
「でもお仕事、早く終わっちゃって」
「手伝うよ」と言うやる気満々の主。
主は自分の仕事が終わり、暇を持て余すと、本丸を歩き回り、作業をしている刀剣達の手伝いをする。
安定「んじゃ野菜切って主」
「うん」
清光「ちょっと安定」
安定「いーじゃん。主はお人好しだし仕方ないよ」
「照れるなー」
清光「褒めてないよ主」
「え」
◇
◇
お人好し
◇
「今日も清光くんの味噌汁は美味しいね」
清光「へへへー」
安定「(夫婦かよ)」
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作者名:冬雪 | 作成日時:2018年7月28日 0時