□115.彼の周りは敵か味方か ページ17
爆豪.
轟「爆豪」
部屋に帰ろうとすると半分野郎に呼び止められる。
今日は能面に関わってばかりだ。
爆豪「……んだよ」
轟「……白野のことなんだが」
爆豪「あ？あの能面女のことか？」
半分野郎はそう言うと頷いた。
轟「最近、仲良いな、と思って」
爆豪「……勘違いすんな。アイツから俺に接してきてんだ」
轟「違う」
爆豪「あ？」
轟「爆豪、時々白野のこと見てる。もう、アイツに甘えんのはやめてくれねぇか」
半分野郎の言っていることがわからなかった。
甘える？俺が？あの能面女に？
爆豪「俺はあいつにあまえてなんか」
轟「甘えてる」
爆豪「……」
轟「優しさに甘えてる」
……そういえばそうだ
俺が否定してもあの能面女はちゃんと俺を見ていたんだ。
俺が傘にめり込まないように頑張って腕伸ばして傘を持っていた時も弟の攻撃から俺を庇ったのも。
全部、ムカつくけど、俺を優先していた。
爆豪「……なんでだよ」
轟「……っ……爆豪は、ずりぃ」
爆豪「は？」
轟「あいつは、俺のことを一切見ていない」
半分野郎の顔を見る。
そこには心底悔しそうに、ガキが大事なオモチャを取られたような、そんな顔をしていた。
爆豪「お前……まさか……」
轟「……」
刹那、雷が鳴る音が響き、辺りは真っ暗になる。
爆豪「(停電か？)」
轟「……変な話して悪かった」
半分野郎の言葉が聞こえた刹那、明かりが点く。
そしてさっきまで半分野郎が立っていた場所には誰もいなくて、取り残された俺は自室の前で壁に寄りかかった。
爆豪「(……意味が、わかんねぇ……)」
なんで俺がこんな思いをしなければいけないんだ。
巻き込んだ半分野郎をぶん殴りたい。
能面女は……
緑谷「どうしたの？」
爆豪「！！！」
緑谷「うわっビックリした！いきなり振り向かないでよ」
振り返るとデクがそこにいた。
爆豪「クソデク……」
緑谷「さっきの停電びっくりしたね。雷もびっくりしたけど」
爆豪「……」
緑谷「それよりかっちゃん大丈夫？壁に寄りかかってたから……体調でも悪いの？」
そういえば……
能面女は、クソデクと似ている。
細かい心配して、暴言吐いても、酷くしても、俺の後ろをついてくるお人好しなところが、
酷く、イラついた。
爆豪「……１発殴らせろ」
緑谷「え！？なんで！？嫌だよ！！」
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冬雪(プロフ) - 夢桜さん» ありがとうございます。夢主気に入ってくれて大変嬉しく思います。 (2020年1月13日 1時) (
レス) id: 25f70c9881 (このIDを非表示/違反報告)
夢桜(プロフ) - 遅いですが続編おめでとうございます！更新される度とても楽しく見させて頂いてます！！夢主さんの性格や話が読みやすくてとても大好きです！これからも頑張ってください！ (2020年1月13日 0時) (レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - over the rainさん» ありがとうございます。光栄です (2020年1月2日 19時) (レス) id: e98b400c56 (このIDを非表示/違反報告)
over the rain - え、まって、めっちゃ上手！文章の書きかたが上手すぎてビックリしました！応援してます！ (2020年1月2日 18時) (レス) id: a4bab14be1 (このIDを非表示/違反報告)
冬雪(プロフ) - 寝不足猫ﾁｬﾝさん» コメントありがとうございます。頑張ります (2019年12月25日 17時) (レス) id: 38a44182a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2019年12月1日 0時
