■96.冷たい夢【轟焦凍ルート】 ページ47
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……冷たい
自分の腕を見ると凍っていて氷を纏っていたため「うわぁ……」と声が漏れる。
自力で割ろうとしたが今の私の腕力では敵う筈がなかった。
轟「驚かないんだな」
『……あの、これは』
轟「止めた」
宿屋から出て来たのは轟くんだった。
……うん、だと思った
轟「お前自分を殴ろうとしただろ。なんでそんなことするんだ」
『あの、まずこれ溶かしてもらえませんか？重くて腕が上がらないんですが』
轟「溶かしたらまた自分で殴ろうとするだろ」
『殴りません殴りません殴りません』
冷たいし重いしで腰が辛い。
��普通の女の子��であることは憧れではあったがひ弱な女の子になりたいとは願ってない。
轟くんは私の凍った腕に触れると個性の熱で溶かしていき、氷は水となって蒸発した。
轟「なんで殴ろうとしていたんだ？」
『……なぜでしょうね』
轟「目が泳いでるぞ」
『(……言えぬ)』
夢から覚めようとしていました、なんて言ったら彼は天然だから納得はしてくれそうだが収拾がつかなくなりそうで安易な発言出来ない。
言葉を選んでいると不意に轟くんが私の手を握る。
轟「あまり自分を自分で傷つけんな。悩んでいることがあんなら俺も一緒に考えるから」
『轟くん……』
轟「……その轟って誰だ」
刹那、顔を上げた轟くんの表情が一気に不機嫌な色に変わる。
『え』
轟「俺はショートだ。轟って奴じゃねぇ」
『あ』
私としたことが間違えてしまった。
気づくが時すでに遅し。
刹那、轟くんは私を力強く抱き締めた。
轟「轟っていう奴は俺にソックリなのか？」
『……まぁ、瓜二つですね』
轟「それは仕方ねぇと思う。
けど、俺といる時は俺の名前を呼んでくれ。お前が知らねぇ男の名前を呼んでいるは嫌だ」
なんて言われてもなぁ……
そもそも彼は私を抱き締めているが、何故抱き締めたのか。
なんらかの感情が込み上げて衝動的に抱き締めてしまったのなら私はそのなんらかの感情は深読みしないでおく。
多分、きっと、私のことが心配なのだろう。
それもそうだ。普段から知っている女の子が突然森の中で行方不明になったり名前を間違えたり、慣れている筈の仕事に不慣れな様子だったり。
『……心配、させてしまいましたか？』
轟くんは更に強く私を抱き締めた。
■
■
……という夢を見た爆豪勝己であった
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■97.離せぬ夢【切島鋭児郎ルート】→←■95.優しい夢【爆豪勝己ルート】
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夢桜(プロフ) - 夢を見たのは緑谷君かっ！最初から見させて頂いてます！とても面白いです！無理せず頑張って下さい！夢主ちゃんの性格好きだなぁ… (2019年11月17日 12時) (
レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
カロメG - この主人公の子の性格とても好きです！推しのホークスも出て来てて嬉しいです！ (2019年9月23日 1時) (レス) id: e6da68bb26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2019年9月21日 15時
