□69.得日と厄日 ページ20
.
『(今日は得日だ)』
ト○ロのぬいぐるみを見ながらそう思う。
今日は本当にいい日だ。
ショッピングモールに来れたし、緑谷くんの役に立てたし、ジェラート食べれたし、ジ○リの店も見つけられたから明日の相澤先生のスパルタ訓練も耐えられる。
なんのグッズを買おうかと悩んでいると、誰かが私の隣に立つ。
荼毘「いっちょまえにデートか？今時の高校生は本当にませてんだな」
『(今日は厄日か)』
荼毘「てかお前こーいうの好きなのかよ」
『ジ○リを悪く言うなら今この場で貴方の個性を読み込んで貴方を燃やします』
荼毘「見かけによらず過激だよな」
挑発するように話しかけてきたのは荼毘さん。
しかしなんともまぁ怪しい格好だ。
夏だというのに丈の長いコート、マスク、帽子、サングラス。荼毘さんじゃなかったら無視してるところだ。
荼毘「てかあんま俺のことあまく見んなよ」
『自分は強いアピールですか？』
荼毘「そんなんじゃねぇよ。俺知ってんだかんな？お前が個性を読み込んだところでお前がその威力を引き出せるのは２分の１ってことをな」
『……』
荼毘「お、図星か？」
『嘘をつく理由がないので認めます』
多分、いや確実に出所は弔だろう。
敵に幼馴染を持つと苦労する。
……しかしそれを教えたのは１０年も前の筈
弔がそんな事をいつまでも覚えているなんてにわかに信じ難い。
すると荼毘さんの手が私の髪に伸びる。
荼毘「……少し伸びたか」
『荼毘さんって私の髪触りたがりますよね。髪フェチですか？』
荼毘「さぁ？どうだろうな」
荼毘さんが私の髪から手を離した刹那、突然外の方で爆発のような爆音が轟く。
『！』
荼毘「お、作戦開始の合図だ」
『(作戦……？)』
まさか、と察した時、１階の方で女性の悲鳴が聞こえた。
荼毘さんの方を振り返るとコートやらマスクなどを脱ぎ捨てた荼毘さんが立っていた。
私は右手の包帯を取ろうとした刹那、目の前に荼毘さんの手が迫り彼の手から熱を帯びるのを感じるとすぐさま後ろへ退がるが彼の個性である青い炎に店の外へと押され放り出されてしまう。
『……っ』
緑谷「白野さん！！」
『緑谷くんっ』
緑谷「ヴィランが……！！！」
建物の崩壊の音が、人々の悲鳴が耳障りだった。
やはりあの時燃やしておけばよかったと、私は後悔した。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 62人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夢桜(プロフ) - 夢を見たのは緑谷君かっ！最初から見させて頂いてます！とても面白いです！無理せず頑張って下さい！夢主ちゃんの性格好きだなぁ… (2019年11月17日 12時) (
レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
カロメG - この主人公の子の性格とても好きです！推しのホークスも出て来てて嬉しいです！ (2019年9月23日 1時) (レス) id: e6da68bb26 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：冬雪
| 作成日時：2019年9月21日 15時
