■64.少女と彼 ページ15
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常闇「貴様は馬鹿か」
『２回言わなくても……』
たしかに私は馬鹿だ。
罵倒されようが冷たい視線を浴びせられようが別に気にしないが何故私は２回も同じ言葉で罵倒されたのだろう。
しかし軽く私の頭に手刀を落とす辺り手加減をしていて優しい。
常闇「八百万も八百万だが貴様も貴様だ。催眠術で相手を操るなんて本当は駄目な事だ」
『……それくらいわかってます』
常闇「わかってないから爆豪や轟にそんなことしたんだろ」
『……』
常闇「……しかし轟も馬鹿だ。相手が信用出来るからって油断しすぎだろうが……」
常闇くんって不思議だ。
普段は冷静で必要以上のことは口にしない人だと、そう思っていたけれど、
でも本当は、ちゃんと叱ってくれる人なんだ。
私より何倍も大人びていて、しっかりしている人なんだ。
こんなどうしようもない私にちゃんと向き合って、叱って、飴と鞭の使い分けが上手い人だ。
常闇「貴様が轟のこと今後どう思うかは貴様次第だが轟の好意も嫌悪も無駄にしないでやれ。その気持ちはきっと理由があるかもしれないからな」
『……はい』
常闇「ただ貴様はその気持ちに土足で踏み込もうとするな」
『はい』
常闇「貴様はこれからどうするんだ？」
……私にとって轟くん
私に何処と無く似ていると言われている人。
マイペースで、どこか天然で、蕎麦が好きで、表情もあまり顔に出さなくて、強い人。
『……私、轟くんのこと、正直わかりません』
常闇「……」
『私の何が好きで傍にいて、私の何が嫌いで敵視しているのか、わかりませんが、私はただ……』
私は顔を上げて常闇くんに目を合わせた。
『伝えたいです』
常闇「……」
『貴方が嫌いでも私は貴方のことを信頼しているということと、嫌いでもいいから仲間でいさせてほしいということと、それから、それから……』
常闇「あとは本人に伝えればいいだろ」
『……そうですね』
常闇「よし、ならすぐ行け。俺は八百万見つけて催眠術をやめさせるように言ってくる」
……そういえば八百万さんが催眠術かけたっていう上鳴くんはどうなってしまったのだろう
『(……まぁ生きていることを祈ろう)』
常闇「……轟は幸せ者だな」
『え？』
常闇くんから何かボソッと声が聞こえたため聞き返すと「なんでもないから早く行け」と寮から追い出された。
常闇「……」
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夢桜(プロフ) - 夢を見たのは緑谷君かっ！最初から見させて頂いてます！とても面白いです！無理せず頑張って下さい！夢主ちゃんの性格好きだなぁ… (2019年11月17日 12時) (
レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
カロメG - この主人公の子の性格とても好きです！推しのホークスも出て来てて嬉しいです！ (2019年9月23日 1時) (レス) id: e6da68bb26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬雪
| 作成日時：2019年9月21日 15時
