ONE Hero's【一撃男】短編

サイタマ/夏が好きなワケ ページ15

夏といえば、海や川で泳いだり、花火をしたり、スイカを食べたり---

そんな夏が今年もやってきた。

夏が好きな私にとっていつもと変わらない日常が少しばかり楽しく感じる季節


そして今日は待ちに待ったサイタマと花火大会に行く日だ。
私はワクワクしながら身支度をして待ち合わせの場所に向かう


『あ、サイタマ!』


「よお、来たか」


『お待たせ。サイタマも浴衣なんだね』


「花火大会にはやっぱり浴衣だろ。それより腹減ったからなんか食おうぜ」


『うん、そうだね。花火始まるまで屋台まわろっか』



そしてしばらくサイタマと屋台を廻ってそろそろ花火が打ち上がる時間



「なあ、花火がよく見える高台あるらしいんだけどよ。そっち行かないか？人も少なくて落ち着いて見えるぜ」


サイタマにそう言われて私たちは穴場であろう高台へ向かうことにした。



「ほんとだ、静かでいい場所かも」


『だろ？お前にここからの花火見せたかったんだよ』


「そうなの？嬉しい」


サイタマの言葉に顔を赤らめながら俯いていると
花火の打ち上がる音が聞こえてきた

色とりどりの花火がとても綺麗に見える



「やっぱり夏は花火だよなー」


『そうだね。また来年も此処で花火見たいな』


「来年じゃなくて、これからずっと...
俺と一緒に此処から花火見て欲しいんだけどよ。

ダメか？」


彼の方を見ると
今度はサイタマが顔を赤く染めていた


一一一一一一一一一一一一一一


そういえば、私とサイタマと出会った時も夏の花火大会の日だった。
一緒に来てた友達とはぐれて困ってる私に声を掛けてくれたのがサイタマ


些細な出来事で知り合った私たちだけど、こうして彼に出会えたことが今はとても嬉しい


私は私とサイタマを出会わせてくれた夏が好きだ。


一一一一夏が好きな理由がまたひとつ

更新→←サイタマ/※特殊設定

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す