たった一言言えたら・・・4【山下健二郎】

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・健二郎side









『もうやめよ、中途半端な事帰るね』
って俺が掴んでたAの手は
パッと離れて、Aは家とは真逆の方向に
人混みの中に____________







俺が何した言うねん



俺はただAといたいだけやん



俺ら無理なんかな



より戻すの・・・




あの時に戻りたい



なんであの時別れてしもうたんやろ






・・・俺が幼稚やったからか







｢健ちゃん！｣



｢まだおったんか、お前｣



瑞希｢早かったね、帰ってくるの｣




誰のせいでこうなったと思うてんねん





｢俺に関わらんといて｣


瑞希｢Aさん？Aさんと会ってたの？｣


｢お前に関係ないやろ｣


瑞希｢健ちゃん、今日付き合ってあげてもいいよ？｣


｢なんでお前に言われなあかんねん
お前が俺と一緒にいたいだけやろ｣


瑞希｢・・・私じゃダメなの？｣




もう他の住民に迷惑やんか




｢お前、もう家帰れよ｣



瑞希｢健ちゃん、なんか私といた頃と
違うよね｣


｢何が｣


瑞希｢なんかさ、人間っぽい｣


｢人間っぽいって、俺は元々人間や｣


瑞希｢そうゆう事じゃなくて
さっきは嬉しそうな顔して家入ろうとしてたけど
今は悲しそうな顔してるし、イライラしてるでしょ？
私の時にそんな顔しなかった
いつも同じ顔、感情を表に出さないってゆうか｣




｢それだけか？俺に言いたい事は｣




瑞希｢私にはそんな顔させる事できなかったな〜｣


｢じゃあな｣


瑞希｢あ、待って｣



なんやねん、さっさと帰れや



瑞希｢健ちゃん、皆に優しくするから
その人の事考えて行動してあげるんだよ？｣



｢あっそ｣






Aも言っとったな


"中途半端に優しさとか勘違いさせる"って


人に、女に優しくするのは当たり前の事やろ？


人として、男として


それの何が悪いん？


女ってそうゆうところがよう分からん









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