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学校の空気も慣れた。ガロウがいればそれだけで楽しい。思えばガロウと初めて話したのは春。ガロウを悪く言う先生に対する愚痴がはじまりだった。
そして今は秋。少し涼しくなって、あんなに青々しかった木の葉が、茶色くパラパラと舞っているのを見ると、なんだか寂しくなる。



今日は悲しい知らせをしなくちゃいけなかった。



「どうしたの? 今日元気ないね」

「……う、うん……」

「あ……!いじめが限界なら僕がやり返すよ!」


ありがとう。でも、ちがうの。悲しいのはその事じゃないんだ。



「ごめんガロウ」

「?」

「わたし、転校することになった」


いやだ。ガロウがそう一瞬思ったのが、伝わってきた。



「……いつ?」

「……明日」

「なんだ、良かったな!」

「え?」

「これでAがいじめられなくなるんだろ? 向こうではちゃんと楽しくやれよ 」




強がっているのではないかと思った。謝らなくちゃ。




「ごめん!ガロウ、わたしだけ逃げるつもりじゃなかったの…! 父さんの転勤が急に決まって…」

「逃げるってなに」

「だってまた……ガロウばっかりいじめられる…」

「心配するなよ。僕は全然平気。あいつらに負けたりなんかしない」




ガロウのその目、そのずっと奥の方には、いじめっ子に立ち向かった時に見た光りを感じる。
そうか、ガロウは強がってるんじゃなかった。わたしなんかいなくたって、最初から強い子なのかも。




「ただ…もっと早く知りたかった……」


夕日も沈んで、半袖も肌寒くなってきたころ。いつもなら寒いからもう帰ろうと言う時間だ。

ガロウは手を少しずつ出して、ちょっと引っ込めて、またこっちに近づけて……。ちょん、と指先がわたしの手の甲に触れた。


「あ…あの…握手、しよう」

「うん」



手を差し出すと、ガロウの手が包み込んでくる。
彼の握る手が何かを伝えるようにぎゅっとして、ゆるんだらこっちも同じようにぎゅっと握り返すのを繰り返した。言葉にできない気持ちで会話した。

だんだん照れくさくなって、プッと笑ってしまう。



「これなんの握手?」

「えっと、今までありがとうの握手…かな」

「そっか、こちらこそありがとう。ガロウが1番の友だちだよ」

「友だち…」



ガロウは複雑そうな顔を浮かべ、「そうだね」と笑った。

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おにぎり - 切なァぁぁぁい!!!続きが楽しみすぎます!!!! (2022年1月23日 19時) (レス) @page7 id: 75433748f1 (このIDを非表示/違反報告)
ピピ - ガロウ最高っす!更新頑張ってください! (2020年5月7日 8時) (レス) id: 237a18687d (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - ヽ(´Д`;)ノああああああ!!あまりにもガロウ可愛すぎるだろぉおおおおおおおお!!更新頑張って下さい続き楽しみにしてます( *´艸`)( *´艸`) (2019年7月23日 21時) (レス) id: 597a967e30 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - ぬおおお!! (2019年7月15日 23時) (レス) id: b6aa4755e6 (このIDを非表示/違反報告)
わい - アアアアアアアアアアアアアアアアアアアもうガロウすきっっっっ続きはよ見たいはぁはぁ。楽しみにしております! (2019年6月27日 22時) (レス) id: e94d5126ad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪肌精 | 作成日時:2019年6月14日 12時

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