【忍たま】優しいあなたに (ページ27)

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拠り所ページ27

Aside

綾部くんに言われたことが頭から離れないまま夜が来ました。夕飯の手伝いも終わり、お風呂に入り、今は寝る準備をしています。しかし寝るにはまだ早いので何をしようか考え中です。やはり、こう言う場合は日記でも書くのが鉄板でしょうか？

ｺﾝｺﾝ

A「？はーい」

庄「こんばんは」

A「！黒木くん！どうしたのですか？」

庄「？また明日も来ると言ったじゃないですか」

A「はっ、そうでした！すっかり忘れていました」

庄「迷惑…でしたか？」

A「そんなことないです！黒木くんとのお喋りはとても楽しいですから」

庄「そうですか」

A「はい！さ、中にどうぞ！」

庄「失礼します」

黒木くんが今日も遊びに来てくれました！昨日会ったばかりなのに私のことを気にかけてくれて…とても良い子なのです！

庄「…昼間はきり丸がすみませんでした」

A「昼間？…！良いのですよ！気になさらないでください。あぁなってしまうのは仕方ありませんから。こちらこそすみませんでした、お友達を怖がらせてしまって」

庄「…そんな…こと…」

A「…？黒木くん？」

庄「なんで、そんなこと…言うんですか？もっと…怒って…当然なのに…」

A「そんな…怒るなんてとんでも…」

庄「わからないです…今までの天女が普通だったのか…貴女が普通なのか…僕にはわからないです…」

A「…」

庄「今まで信じてきた先輩方も天女様が来たことで大きく変わってしまいました…優しかった先輩がもう…今では怖くてたまりません…教えてください…僕は…一体何を信じたらいいんですか…？」

今の黒木くんには心の拠り所がない…そう感じます…誰かに縋りたくとも縋る相手がいない、いなくなったそんな悲しい気持ちが痛い程に伝わってくる…考えてきたんだ、ずっと、正しいものは何か必死に考えてきたんだ。ひとりぼっちで…

庄「…」

私が拠り所になってあげられないだろうか？この小さな忍者さんの心の支えと…私じゃ役不足かもしれない。けれど一人で考えるよりはずっといいと思うから、私は…

A「庄左ヱ門くん」

庄「…！」

A「庄左ヱ門くんは何を信じたいですか？」