41 ページ42
◇
「…………ぃ！」
「………！！」
『………なんのこえ？』
誰かの話し声でAは目を覚ました。
窓の外はまだ暗い。
Aは目を擦りながら声がする談話室へと向かう。
階段を降りて談話室を覗くとそこには何故か幼なじみの姿があった。
『エース…？』
「A？そういやここの寮生だったな。ってかなにその格好！？」
「エース、僕も初日に同じことを思ったよ」
『なにって……パジャマだけど』
エースに指をさされ自分の格好を見る。
母が荷物に詰め込んでくれていた普通のパジャマだ。
もこもこが可愛いファスナーが前に付いた上着に同じくもこもこのショート丈ズボン。
実家でも愛用していた着慣れたお気に入りのパジャマでどこもおかしいところはないと本人は思う。
ただ見慣れていない少年2人は違った。
「「(可愛すぎるんだよ…！！)」」
と動揺を隠せないでいた。
エースの座るソファーに腰掛けると、Aは動揺してどこかおかしい幼なじみの首元に何かがあるのを気付く。
『それって…リドル先輩のユニーク魔法の首輪？なんでエースについてるの？』
「……さっきユウにも言ったけど、寮長のタルト食ったらこうなった」
『えー…人のもの食べたらダメだよ』
「夕食食べ損ねて腹減ってたままじゃ寝れないし3ホールもあるんだよ！？一切れくらい食べてもいいだろ！」
『夕飯食べれなかったのはかわいそうだけど…人のもの勝手に食べたらダメ』
「ほらAちゃんもそう言ってるし謝ろうよ」
Aには怒られユウに諭されグリムには冷たい視線を送られて、味方がいないエースは降参したようでため息をついた。
「はぁ。わかったよ。謝ればいいんでしょ。ユウが提案したんだから一緒に来いよな、当然Aも」
「わかったよ」
『もうしょうがないなぁ』
「決まりね。んじゃ、とりあえず今日どこで寝ればいい？」
「オメー、本当に泊まる気か。オレ様達とAの部屋以外まだホコリまみれなんだゾ。寝るなら自分で掃除しろ」
「げっ、掃除とか絶対やだ。A〜、部屋に泊めてよ。可愛い幼なじみが困ってるんだよ。オレ、スマートだから幅取らないしさ、ねっ」
「だだだ駄目だよ！Aちゃんは女の子だよ！？」
そんなに掃除が嫌なのかエースは甘えるようにAにお願いをする。
ユウが慌てて反対するがAは笑顔で答えた。
『いいよ』
と。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1975人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
kumaMaco(プロフ) - ここ様初めまして！最近ここ様の作品に出会い、Re startをはじめRe〜以外の作品にも夢中になって拝見しておりました。素敵な作品に出会えて幸せです。有難うございます…！もし宜しければなのですがR作品の方のパスを教えて頂くことは可能でしょうか宜しくお願い致しま (12月16日 11時) (
レス) id: 39ab5c799a (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - おむはる。さん» おむはる。さん、はじめまして^_^お返事が遅くなってしまい申し訳ございません…！メッセージにパスワードを送らせていただきました。ご確認よろしくお願いいたします(*´꒳`*) (12月13日 17時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
おむはる。(プロフ) - ここ様、初めまして！以前からこの作品楽しく拝見しておりました！もし宜しければR18作品のパスワードを教えていただきたいのですが可能でしょうか...？どうかご検討のほどよろしくお願い致します！ (12月7日 19時) (レス) id: 113ac8c6ad (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - ?さん» はじめまして！作品を読んでくださいましてありがとうございます！パスワードをメッセージにお送りさせていただきました。お時間あります際にご確認よろしくお願いいたします^_^ (9月22日 20時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - ここ様、はじめまして！この作品が面白くて一気読みしました。r18作品のパスワードを教えていただきたいのですが可能でしょうか？ (9月16日 14時) (レス) id: 4f222d9579 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ここ
| 作成日時：2020年8月27日 12時
