+ 番外編壱 女子達ノ巻 - 無 - ページ27
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奪還作戦が大成功を収めたその後。Aの家には、みやびとジャンヌが火花を散らして睨み合っている姿が。
「なぜお前がいる」
「それは、こちらのセリフでございます。なぜ、あなたが」
「私は、Aに呼ばれたんだ」
「あら、私も呼ばれました。」
「どうせ、ついでで呼ばれたんだろう」
「それは貴方の方ではありません?」
「私なはずない、それはお前の方だろ」
そして、そうとも知らずお盆に和菓子や飲み物を載せて、意気揚々に扉を開けたAは、この異様な空気に笑顔が引き攣った。
『………え、なにしてんの?』
「A!
私と2人で、和菓子を食べる約束をしたのでは無いのか?」
「Aさん、私と2人でお話をするのでは無いのですか?」
『え、みやびちゃんとジャネットと、3人での予定だった……』
「3人っ……となっ……」
「てっきり、私と2人だと……」
Aからのまさかの答えに、ショックから抜け出せない2人は、力が抜けたように小さくなり、その姿に首を傾げながら机にお盆を置いた。
『それより、見て、2人が来てくれるから秋に発売する新作を作ったの。
こっちがみやびちゃん、こっちがジャネットね』
「凄い……これを、Aさんが?」
『そう!……っていうか、みやびちゃん。
お店で出してる新作は、基本私の手作りを売ってるって、前にも言ったよね?』
「仰っていましたが、いつ見てもこの素晴らしい姿に感動してしまうのです」
『えー、もう、みやびちゃん嬉しいこと言ってくれるじゃない。ありがと』
「母様も、Aさんが作る和菓子は上品な味だと褒めていましたよ。」
『うわぁ、みやびちゃんのお母さんに褒められたら、私調子乗っちゃうなぁ』
いつにも増して褒めてくるみやびに、Aは何も思わずむしろ嬉しそうに頬を緩める。そして、袋菓子に手を付け始めた彼女が見ていないのをいい事に、みやびがジャンヌに向かって笑みを送れば、彼女は眉をひそめて悔しそうに顔を歪めた。
「A、今は
反撃に出たのか、ジャンヌがさも思い出したかのようにAにそう問いかけた。
『あれ?……あぁ!ジャネットが昔から好きだったやつ?
だって、あれ好きだったのジャネットだけだったんだもん。政宗くんも何故かあれは食べたがらなかったし』
「なら、私が戻ったんだ。また作って欲しい」
『っ、もちろん!ジャネットの為に、作っちゃう』
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阿部葵(プロフ) - とても面白かったです!! 更新待ってます!! (7月13日 15時) (レス) @page39 id: 9bdf52cb2f (このIDを非表示/違反報告)
菫蝶 - とても面白かったです!続き待ってます(*^^*) (2023年3月21日 17時) (レス) @page39 id: 33064cca65 (このIDを非表示/違反報告)
オタくん♀(プロフ) - 久しぶりの更新ありがとうございます☺️ゆっくりでも更新してくれて嬉しいです!大大好きの作品なので最後の最後まで読み続けます!頑張ってください!応援してます😘 (2022年10月20日 16時) (レス) @page39 id: 487a14ebf8 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - ゆっくりでも再開してくれて嬉しいです!!大好きな作品なので最後まで読み続けます!! (2022年10月12日 17時) (レス) id: 6b85baa8bf (このIDを非表示/違反報告)
siki(プロフ) - くそぉぉお!!!好きすぎるッ!!!!ニヤニヤしちゃうじゃんかこんなの!!!不可抗力!! (2022年10月10日 21時) (レス) @page38 id: 3fe02dba58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:どこかのムスメ | 作成日時:2022年9月4日 22時