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「あーあ、やっちゃったね」
『……どうしよ、菊池ぃ……』
「知らないよ……あ、雪さーん、新歓の演奏私セカンド吹きまーす」
私の悪い所が出たおかげで、屋上で1人ご飯食べて、午後の授業は1回も目を合わせてくれなくて、それで放課後なんてあっという間。
目もくれず教室を出て行ったと思えば、入れ違いのように菊池が入ってきて、部活の新歓の話し合いに連れていかれた。
「駒ちゃん、よっ」
『ぁ……伊藤先輩！！』
菊池がオーボエパートで居なくなって、今さっきパート打ち合わせが終わったから何もすることが無くなった私。
肘を着いて、ぼんやりと外を眺めていれば、ふわりといい匂いがした後、優しい声が隣から響いた。
『あれ？卒業したのに、まだその髪の毛にしてるんですか？』
「三橋のやつ、俺が行くっつったら折角だしトンガリ山にしとけって」
『わぁ、三ちゃん先輩からなんですね』
部活に入っているのに、1度も顔を出しに来なかった伊藤真司先輩は、トランペットパート(仮)だったらしくて、もし居たら1年間だけ私と被ってた、そんな人。
幽霊部員とか言われていた先輩は、面白い髪型をしていて、初めて見た時はどうしたらこんなつんつんヘアになるのか謎だった。
「新歓なんだって？さっき、職員室に顔出しに行ったら言ってたから」
『そうなんです、今ちょうどパート分けしてて……』
「そっか……駒ちゃんが暇してるって事は、もう終わった感じ？」
『人数が少ないので、すぐに終わっちゃいました。菊池待ちです』
「あ、菊池さんって、まだいたんだ」
『なんだかんだ言って、あの子好きですから、吹奏楽』
「確かさ、コーチに泣かされてもう辞めてやるーって言ってたよね？」
『えっ、なんで知ってるんですか』
「佐川から聞いた」
『あぁ……佐川先輩』
口は達者なんだよな、そう言って菊池を見る伊藤先輩に、ですねぇ、なんて返しておく。
すると急に思い出したかのように、先輩は私に向き直ってなんかあった？って。
『なんか、とは？』
「ほら、凄い眉間に皺寄せてたから。なんかあったのかなーって」
『…そんな、寄せてました？』
「寄せてた。三橋居たら、確実に笑われてた」
『げぇ……最悪だぁ…先輩に見られてしまった……』
もう遅いだろうけど、慌てて両手で眉を抑えると楽しそうに笑って、頭を撫でてくれる。
「…そうだ。」
『はい？』
「今日さ、この後時間あるなら────」
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マナ - 作品を参考してよろしいですか？ (2022年1月24日 18時) (
レス) id: d0a320b2d2 (このIDを非表示/違反報告)
空うさぎ(プロフ) - 駒ノ音〜Another〜作って下さりありがとうございますっ…ずっと2人の出会いが気になっていたので嬉しいです！更新楽しみにしてます՞⸝⸝ > ̫ < ⸝⸝՞ (2021年10月4日 19時) (レス) id: a700536b31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どこかのムスメ | 作成日時：2021年10月4日 17時
