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視聴覚室での時間が終わり、次は古文の時間。
てっきり、休み時間も俺と話すのかと思ったのに、駒場さんはフラッと教室から居なくなったから、俺は1人教科書を流し見する。
……はっきり言って、俺は文系の人間じゃない。
どちらかと言うと、理数系の人間だ。
そう、明確に分かったのが古文の授業だった。
古語単語を見ていると、鳥肌が立ってくるほど、苦手中の苦手。
というか、どうして現文で書かれているものを古文に置き換えるのか、意味がわからない。
「…あ、あの………」
「……なに」
「ひぃっ……」
無意識に眉間に皺が寄っていたのか、声をかけてきた同級生が、俺の反応に数歩後ずさった。
…誰だ、この人。
駒場さん以外の名前を覚えていなかったから、目を細めて相手を見れば、おずおずと紙を差し出してきた。
「こ……これ……書いて、欲しくて…」
「…なにこれ」
「しゅっ…修学旅行の…座席、表……座りたいところに、名前書いてくれると…」
そんな怯えなくても……なんて思いながら、受け取れば俺を最優先にしてくれたのか、名前が書かれていなかった。
「終わったら……駒ちゃんに渡してくれると…嬉しい、です」
「分かった。」
紙から視線を上げれば、逃げるようにいなくなった相手と、入れ違うようにして駒場さんが振り向きながら戻ってくる。
『なっちゃん、凄い慌ててどうしたんだろ』
「だれ」
『え？なっちゃ……藍染七瀬ちゃん。音羽くんの列の1番前に座ってる子だよ。』
「…そんな名前なんだ」
『覚えてあげてよ、そこは』
ケラケラと笑いながら、席に着いた駒場さんを他所に、俺がサッと座席表に名前を書けば、それを彼女に渡した。
『あ、座席表じゃん』
「藍染、さん？に渡してって」
『おっけー……音羽くん、2人がけのとこに名前あるー』
「悪い？」
『全然？…じゃあ……私は隣ー』
駒場A、そう書かれた場所は、俺の隣で2人がけがすぐに埋まる。
……何となくそうだろうとは思ってたし、彼女が横に来なかったら……まぁ、どうにかしてたか。
『なんか、隣のクラス行ったけど班ね、合同でいいんだって』
「合同？」
『……あっ、混合』
「あぁ」
『だから、菊池……あっ、私の幼馴染ね、誘ったから、あと一人誘わないと……4人班にならないや』
「じゃあ、あと一人足りないじゃん」
4人班を作るなら、って指摘すれば彼女は不思議そうに口を開いた。
『音羽くんが入るんだよ？』
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マナ - 作品を参考してよろしいですか？ (2022年1月24日 18時) (
レス) id: d0a320b2d2 (このIDを非表示/違反報告)
空うさぎ(プロフ) - 駒ノ音〜Another〜作って下さりありがとうございますっ…ずっと2人の出会いが気になっていたので嬉しいです！更新楽しみにしてます՞⸝⸝ > ̫ < ⸝⸝՞ (2021年10月4日 19時) (レス) id: a700536b31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どこかのムスメ | 作成日時：2021年10月4日 17時
